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依代 よりしろ

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

依代
よりしろ

祭りにあたって神霊が依りつくもの,また神霊が意志を伝えるため人間界に現れるときに依りつくものをいう。樹木,石,,柱,御幣,人間,動物などが依代となるが,人間の場合には尸童 (よりまし) という。

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百科事典マイペディアの解説

依代【よりしろ】

神のよりつく物をいう。神霊が降臨して,その意志を伝えるためには憑依(ひょうい)体を必要とするとの信仰に基づく。山,岩石,樹木,御幣,動物,人間などがあてられる。
→関連項目おはけ門松削掛腰掛石精霊流し山車神籬梵天みてぐら

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世界大百科事典 第2版の解説

よりしろ【依代】

神霊のよりつくもの。神霊の出現を示す媒体となるもの。樹木,石,御幣などが依代となることが多い。人間が依代となったときにはよりまし(尸童,依坐)と呼ばれる。依代のあることにより神霊の出現が知られることから,依代となる樹木や石などを神聖視し,これを祭りや信仰の対象とするようにもなる。依代とされる木ではサカキ(榊)が多くみられ,大津市坂本の日吉大社の4月3日の大榊神事では,幹の直径10cmもあるサカキの木を葉のついたまま,依代として用いている。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

依代
よりしろ

神霊のよりつく代物。尸童(よりまし)が人間であるのに対して、依代は物体をさす。それには神聖な標識として、樹木や自然石、あるいは幣串(へいぐし)など種類は多い。依りは神霊の憑依(ひょうい)を意味し、代は物のことであるから、何物によらず神霊がよりつくことで神聖化されて祭りの対象になる。神社に祭る神体は霊代(たましろ)と称し、また神符守札の類などもすべて神の依代とみなされるが、古代では神木が神の依代として信仰された。手に取り持つ依代には榊(さかき)が用いられたのも神木(ひもろぎ)の伝統で、『古今集』の採物(とりもの)の歌に「神垣の御室の山の榊葉は神のみ前に茂りあひにけり」とある。古社にはそれぞれ神木として崇信する樹木があって、石上(いそのかみ)、稲荷(いなり)、三輪(みわ)では杉を神杉(かんすぎ)とよび、竜田では楓(かえで)を風神の霊木とし、伊勢(いせ)、熱田(あつた)、日吉(ひえ)、住吉(すみよし)、天神(てんじん)などは松、熊野(くまの)は梛(なぎ)である。また新しくは橿原(かしはら)神宮の橿(かし)があり、これを「いづかし」(厳橿)とよぶのも古代の「ひもろぎ」を伝えたもので、『日本書紀』垂仁(すいにん)朝の条に、宮中から奉遷した天照大神(あまてらすおおみかみ)を、皇女倭姫命(やまとひめのみこと)が磯城(しき)の厳橿の本(もと)に祀(まつ)るとある。[菟田俊彦]

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世界大百科事典内の依代の言及

【いけばな】より

…花道と総称されたこともあったが,現在では〈いけばな〉の呼称が一般化され,国際的にもイケバナで通用している。
[いけばな成立以前]
 植物としての花の生命力に神の存在を見ようとする素朴なアニミズムを基盤として,民俗学の資料などに見る依代(よりしろ)としての花が,まず日本人と植物とのあいだに成立する。常緑のサカキや後世のマツの依代,また春の山入り行事に手折られた花木などはその例証といえよう。…

【採物】より

…神楽などで舞人が手にして舞う神聖な物。本来は神の降臨する依代(よりしろ)とされ,それを採って舞うことは清めの意味があり,同時に舞人が神懸りする手だてともなる。天の岩戸における天鈿女(あめのうずめ)命の神懸りも,笹葉を手草(たぐさ)に結ったとか(《古事記》),茅(ち)を巻いた矛を手に俳優(わざおぎ)した(《日本書紀》)とあり,採物を用いていたことが知られるが,採物の名称は平安時代の御神楽(みかぐら)歌に見えるのが早い。…

【柱】より

…日本の旧家屋は田の字型に配列された4部屋を基本単位とするといわれるが,その接し合う中心の柱を〈大黒柱〉や〈中(なか)柱〉などと呼び,神がいるとされた。また伊勢神宮正殿の床下中央にある心御柱は建築構造上の意味をもたぬ柱だが,神の依代(よりしろ)であり神宮の聖なる中心と考えられている。このように中心を象徴し神の依代となる柱の原形は,建築そのものとは無関係な,神事の際に祭場のしるしとして屋外に立てられた木や柱にあろう。…

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