専門用語では不圧地下水unconfined groundwaterといい、地下水面を有する地下水をさす。地表面から下方へ穴を掘っていくと、一般に、土壌水分は深さとともに増加し、ある深さに達すると穴の中に水面が現れる。このような水面を空間的に連ねた面を地下水面という。さらに穴を掘り続けると、基盤岩か加圧層とよばれる水を通しにくい層にぶつかる。この最初にぶつかる加圧層や基盤岩の上にあるのが自由地下水で、加圧層の下の地下水を被圧地下水という。
日本の沖積低地では、地表面から地下水面までの深さは数メートル以浅が普通であるが、扇状地では10メートル以上もまれではなく、神奈川県の相模原(さがみはら)扇状地のように20メートルを超える所もある。火山性の台地ではさらに深く、熊本県北部の阿蘇(あそ)外輪山西麓(せいろく)の台地では100メートルを超える所もある。初期の井戸は自由地下水から取水するものが多く、地下水面の深さが数メートル以浅の井戸では手押しポンプ、それ以深ではつるべや滑車を使用した。水中ポンプが発達してからは、揚水に関する制約はなくなった。一般に、自由地下水は雨水や融雪水によって涵養(かんよう)され、周辺の河川、湖沼、湿地、海洋などへ流出する。地下水面の位置は地下水の涵養と流出に応じて、時間的に上下に変動する。無降雨が長期間続いても河川水が涸(か)れないのは、河川水が絶えず地下水によって涵養されているからである。ただし扇状地や砂漠を流れる河川には、河床から水が浸透して地下水を涵養しているものが多い。
[榧根 勇]
〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...
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