コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

自由地下水 ジユウチカスイ

大辞林 第三版の解説

じゆうちかすい【自由地下水】

地表に最も近い不透水層上にある地下水。地下水面をもつ。宙水ちゆうみずに対して本水ほんみずという。自由水。不圧水。浅層地下水。

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

自由地下水
じゆうちかすい
free groundwater

専門用語では不圧地下水unconfined groundwaterといい、地下水面を有する地下水をさす。地表面から下方へ穴を掘っていくと、一般に、土壌水分は深さとともに増加し、ある深さに達すると穴の中に水面が現れる。このような水面を空間的に連ねた面を地下水面という。さらに穴を掘り続けると、基盤岩か加圧層とよばれる水を通しにくい層にぶつかる。この最初にぶつかる加圧層や基盤岩の上にあるのが自由地下水で、加圧層の下の地下水を被圧地下水という。
 日本の沖積低地では、地表面から地下水面までの深さは数メートル以浅が普通であるが、扇状地では10メートル以上もまれではなく、神奈川県の相模原(さがみはら)扇状地のように20メートルを超える所もある。火山性の台地ではさらに深く、熊本県北部の阿蘇(あそ)外輪山西麓(せいろく)の台地では100メートルを超える所もある。初期の井戸は自由地下水から取水するものが多く、地下水面の深さが数メートル以浅の井戸では手押しポンプ、それ以深ではつるべや滑車を使用した。水中ポンプが発達してからは、揚水に関する制約はなくなった。一般に、自由地下水は雨水や融雪水によって涵養(かんよう)され、周辺の河川、湖沼、湿地、海洋などへ流出する。地下水面の位置は地下水の涵養と流出に応じて、時間的に上下に変動する。無降雨が長期間続いても河川水が涸(か)れないのは、河川水が絶えず地下水によって涵養されているからである。ただし扇状地や砂漠を流れる河川には、河床から水が浸透して地下水を涵養しているものが多い。[榧根 勇]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

自由地下水の関連キーワードオアシス江津湖砂漠本水

今日のキーワード

桃李もの言わざれども下自ら蹊を成す

《「史記」李将軍伝賛から》桃やすももは何も言わないが、花や実を慕って人が多く集まるので、その下には自然に道ができる。徳望のある人のもとへは人が自然に集まることのたとえ。...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android