臭素酸カリウム(読み)しゅうそさんかりうむでーたのーと

日本大百科全書(ニッポニカ) 「臭素酸カリウム」の意味・わかりやすい解説

臭素酸カリウム(データノート)
しゅうそさんかりうむでーたのーと

臭素酸カリウム
KBrO3
式量167.0
融点350℃
沸点
比重3.27(測定温度17.5℃)
結晶系三方
溶解度3.11g/100g(水0℃)
分解温度370℃

臭素酸カリウム
しゅうそさんかりうむ
potassium bromate

臭素酸のカリウム塩。水酸化カリウムの熱溶液に臭素を溶解すると、次の反応によって生成する。

  6KOH+3Br2 ―→KBrO3+5KBr+3H2O
冷却して、分別結晶により副生した臭化カリウムを分離する。無色結晶で、融点以上で酸素と臭化カリウムとに分解する。水に溶けるが、エタノールエチルアルコール)には溶けにくい。強力な酸化剤で、分析試薬として重要である。すなわち、その水溶液臭素酸塩滴定、臭素化滴定の標準溶液となるほか、チオ硫酸塩溶液の標定にも用いられる。

[鳥居泰男]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「臭素酸カリウム」の意味・わかりやすい解説

臭素酸カリウム
しゅうそさんカリウム
potassium bromate

化学式 KBrO3 。無色の三方晶系の結晶。比重 3.27,融点約 350℃。約 370℃で分解し,酸素を発生する。水に可溶,アルコールに不溶。小麦粉用脱色剤,分析試薬,酸化剤として用いられる。

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