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花時計 はなどけいfloral clock

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

花時計
はなどけい
floral clock

開花の時刻の異なる草花を,その早い順に並べて植えておいて時間を知るようにしたもの。スウェーデンの博物学者 C.リンネがつくったものが有名で,朝6時のブタナ (英名 catsear) の開花から,正午にトケイソウ開花,夕方5時にスイレンが閉じるなどとなっている。しかし,植物の開花時刻は季節や地域によって異なり,またその日の天候や気温の変化にも左右されるため,それによって推定する時間もきわめて曖昧なものである。東京近辺での夏の季節の花を開花時刻順にすると,早朝のハス,アサガオから始って,日中のマツバボタンオシロイバナ,夕刻のマツヨイグサツキミソウなどがあげられる。なお本来の花時計の意味から離れて,公園などに時計形の花壇をつくり,そこで時間を知らせるものを花時計と呼ぶ場合もある。

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デジタル大辞泉の解説

はな‐どけい【花時計】

文字盤の部分に季節の草花を植え込んだ時計。公園・広場などに作りつける。

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百科事典マイペディアの解説

花時計【はなどけい】

花の種類によって開花の時刻が異なるのを利用して,各種の花を植えて時刻を知らせる方法。1751年にリンネウプサラ大学で作ったものが有名。これに使う植物をダイヤルプラントという。

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世界大百科事典 第2版の解説

はなどけい【花時計 flower clock】

花を使って時刻を表示するしかけ。本来は,開閉時間の異なる花を巧みに組み合わせて,時計の機能を果たさせるものを指したが,現在では日時計や機械時計を花壇に設置した装飾的なものを示すようになった。花の生態学的な特性を時計として利用する発想は17世紀のキルヒャー先駆とし,太陽の運行にしたがって向きを変えると信じられていたヒマワリを用いた奇抜な花時計案が,その著《磁石論》(1643)で公表された。本格的には1740年代にリンネが数十種の花を組み合わせた花時計を立案している。

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大辞林 第三版の解説

はなどけい【花時計】

公園や広場などの花壇に設けた大きな時計で、その文字盤の部分に季節の草花を植え込んだもの。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

花時計
はなどけい

植物の花は季節、種類により、ほぼ定まった時刻に開花する。その性質を利用して、開閉時間の異なる花を組み合わせて植えた花壇をいう。この花時計の考え方は、植物学者のリンネが、ほぼ定まった時刻に花が開閉するのを見て時計のかわりになると考え、1750年ごろスウェーデンのウプサラ大学の構内に植栽したのが本格的な始まりといわれている。花の開花は、原産地、季節、天候、種類によって大きく左右され、実際の利用にはたいへんむずかしい面が多い。現在では、花の開花時刻とは別に機械による時計を設置し、文字盤になる部分に花や葉の美しい植物を植えた、装飾的な花時計となっている。また時計盤になる面は、普通15度程度傾斜させて見やすいようにくふうされている。外国ではイギリスのエジンバラ王立植物園、スイスのジュネーブのものが知られ、日本では神戸市市役所前(1957)、神奈川県立フラワーセンター大船植物園(1967)などのほか、東京都駒沢(こまざわ)オリンピック公園、札幌市市民会館前(1958)、北海道音更(おとふけ)町、静岡県伊豆市土肥(とい)港の松原公園(1991)などに設置されている。[堀 保男]

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