デジタル大辞泉 「芹生」の意味・読み・例文・類語 せりょう〔せれふ〕【芹生】 《「せりふ」の音変化》京都市左京区大原の西方に古くあった地名。[歌枕]「大原は―を雪の道にあけてよもには人もかよはざりけり」〈山家集・下〉京都市右京区北東部の地名。かつては薪炭などを京の都へ出した。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「芹生」の意味・読み・例文・類語 せりょうせれふ【芹生】 ( 「せりふ(芹生)」の変化した語 )[ 一 ] 京都市左京区大原の古地名。大原川(高野川上流)西岸、野村、井出のあたり。和歌にしばしばよまれた。[初出の実例]「おほはらはせれうを雪の道にあけてよもには人もかよはざりけり」(出典:山家集(12C後)下)[ 二 ] 京都市右京区の地名。灰屋谷の最奥に位置する山間の村落。[初出の実例]「梅津・桂・大原・しづ原、せれうの里と」(出典:平家物語(13C前)二) せり‐ふ【芹生】 〘 名詞 〙 かたまって生えた芹。[初出の実例]「芹生(セリフ)が水の流れを狭めてゐる」(出典:春の潮(1908)〈伊藤左千夫〉六) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
日本大百科全書(ニッポニカ) 「芹生」の意味・わかりやすい解説 芹生せりょう 京都府東部、京都市右京(うきょう)区の北部にあたる旧京北(けいほく)町の一地区。大堰(おおい)川の支流の灰屋(はいや)川最上流に位置する。集落南部の芹生峠(約710メートル)を越えて京都市左京区貴船(きぶね)へ通じ、かつては薪炭(しんたん)などの林産物が京都へ送られた。集落の北部には、浄瑠璃(じょうるり)や歌舞伎(かぶき)で有名な『菅原伝授手習鑑(すがわらでんじゅてならいかがみ)』寺子屋の段で知られた武部源蔵隠栖(いんせい)の邸跡があると伝えられるが、その地区の住民は離村し廃村となっている。灰屋川の渓谷はハイキングコースとなっている。[織田武雄][参照項目] | 京北 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例