苦手(読み)ニガテ

デジタル大辞泉 「苦手」の意味・読み・例文・類語

にが‐て【苦手】

[名・形動]
扱いにくく、いやな相手。なかなか勝てなくて、いやな相手。また、そのようなさま。「あいつはどうも苦手だ」
得意でないこと。また、そのさま。不得手。「数学苦手な人」
不思議な力をもつ手。その手で押さえると、腹の痛みはおさまり、蛇は動けなくなって捕らえられるなどという。
天性―といふものにて、小児の虫つかへをさするに妙を得て」〈浮・娘気質・三〉
[類語]不得意不得手へた拙劣拙悪稚拙未熟幼稚不細工無器用へぼ下手くそからっ下手つたなまずいたどたどしい

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「苦手」の意味・読み・例文・類語

にが‐て【苦手】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( 「にがで」とも ) 常人と異なり、不思議な力を持つ手。その手で押えると人は腹痛が治まり、ヘビは動けずに捕えられるなどという。
    1. [初出の実例]「をさあひ(幼児)の腹をさするは苦手にて」(出典:俳諧・底抜磨(1646)上)
    2. 「天性苦手(ニガデ)といふものにて、小児の虫痞(むしつかへ)をさするに妙を得て」(出典浮世草子世間娘容気(1717)三)
  3. 自分と気が合わず、好ましくない相手。転じて、自分にとって得意でないもの。不得手。
    1. [初出の実例]「其外苦手は色色ある」(出典:吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉一〇)

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