精選版 日本国語大辞典「苦手」の解説
にが‐て【苦手】
〘名〙
① (「にがで」とも) 常人と異なり、不思議な力を持つ手。その手で押えると人は腹痛が治まり、ヘビは動けずに捕えられるなどという。
※俳諧・底抜磨(1646)上「をさあひ(幼児)の腹をさするは苦手にて」
※浮世草子・世間娘容気(1717)三「天性苦手(ニガデ)といふものにて、小児の虫痞(むしつかへ)をさするに妙を得て」
② 自分と気が合わず、好ましくない相手。転じて、自分にとって得意でないもの。不得手。
※吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉一〇「其外苦手は色色ある」
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