茶菓子(読み)チャガシ

  • ちゃがし ‥グヮシ
  • ちゃがし〔グワシ〕

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

茶の湯で使われる菓子の総称。茶請(ちゃう)けの菓子のことで、現在の茶席では主(おも)菓子、干(ひ)菓子の2種を用意しておくのが普通となっている。室町時代の式正(しきしょう)料理である本膳(ほんぜん)料理の時代から、菓子は食事に付随したものであった。そこに出される菓子は、クルミ、クリ、カキ、キンカン、ザクロなどの果実および麩(ふ)や、シイタケ、ヤマイモ、昆布などであった。茶の湯成立期の菓子としてもっとも好まれていたのも果実である。ついで、砂糖を加えた羊かんや餅(もち)の類、タコやアワビなどを煮しめたもの、いもや麩などの類、そのほか「金紐」「金しべ」「亀足(きそく)」といわれる飾り菓子もある。これらのなかから7種か5種を取り合わせて出すこともあったが、亭主の趣向で2種か3種を出すのが主であった。しかし草庵(そうあん)茶が完成するにつれて、麩の焼、薄皮、あこや(小団子(だんご))などの生(なま)菓子が好まれるようになり、江戸時代に入ると、砂糖をまぶして型に入れたおこし米(ごめ)や落雁(らくがん)などが茶の湯でも用いられるようになり、現在の干菓子と同様のものがつくりだされている。

[筒井紘一]

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精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙 茶を飲みながら食べるのに適した菓子。茶にそえて出される菓子。茶の子。茶うけ。点心。
※俳諧・毛吹草(1638)三「楊枝〈略〉茶菓子(クシ)
※随筆・貞丈雑記(1784頃)六「又は干鱧をやき又蚫さざゐなどを煮てきそくをさしたる類を茶果子(チャクヮシ)にする也」

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