草色(読み)そうしょく

精選版 日本国語大辞典 「草色」の意味・読み・例文・類語

そう‐しょく サウ‥【草色】

〘名〙 くさの色。また、草のような青い色。くさいろ。〔落葉集(1598)〕
※倒痾集(1602頃)「雨余草色感時不、涙低頭更似愁」 〔賈至‐春思詩〕

くさ‐いろ【草色】

〘名〙 草の葉の色のような青みがかった緑色。もえぎいろ。草葉色。くさ。
※不如帰(1898‐99)〈徳富蘆花〉上「草色(クサイロ)の紐つけし小紋縮緬(ちりめん)被布(ひふ)を着たり」

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デジタル大辞泉 「草色」の意味・読み・例文・類語

くさ‐いろ【草色】

青みがかった緑色。もえぎ色。草葉色。
[類語]緑色りょくしょく翠緑すいりょく深緑しんりょく萌葱もえぎ柳色松葉色利休色オリーブ色グリーンエメラルドエメラルドグリーン黄緑深緑浅緑

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色名がわかる辞典 「草色」の解説

くさいろ【草色】

色名の一つ。英名グラスグリーン(grass green)。JISの色彩規格では「くすんだ黄緑」としている。一般に、若草が成長して色濃くなった色をさし、青みを帯びた色のこと。紅葉したり、枯れ草にはなっていないが、瑞々しい若葉色より濃い。最古の色名の一つとされる。日本語の人体名称は「芽と目」「花と鼻」「葉と歯」、また「枝」に対して手足を「四肢」というように植物と対応しているものが多く、それだけ植物を詳しく観察していたと考えられている。日本の色の名には植物と関連したものが多い。

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