荊州(読み)ケイシュウ

デジタル大辞泉 「荊州」の意味・読み・例文・類語

けい‐しゅう〔‐シウ〕【荊州】

中国古代九州の一。現在の湖北湖南両省および、広東四川貴州各省の一部広西チワン族自治区の一部を含む地域
湖北省中南部、揚子江北岸の都市春秋時代の都で、えいといった。江陵旧称

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精選版 日本国語大辞典 「荊州」の意味・読み・例文・類語

けい‐しゅう‥シウ【荊州】

  1. [ 一 ] 中国、古代の九州の一つ。荊山の南の地方で、現在の湖北・湖南両省および広東省北部、貴州、四川、広西壮(カンシーチワン)族自治区東部の地域。
  2. [ 二 ] 中国、春秋時代の楚の別称。
  3. [ 三 ] 中国、後漢代、現在の湖北省襄陽県を中心に置かれた州。
  4. [ 四 ] 中国、東晉代、現在の湖北省江陵に置かれた州。
  5. [ 五 ] 中国、明代、現在の湖北省江陵県を中心に置かれた府名。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「荊州」の意味・わかりやすい解説

荊州
けいしゅう / チンチョウ

中国中部、湖北(こほく)省中南部の地級市。かつてはここを江陵(こうりょう)といった。沙市(さし)など2市轄区、江陵など3県を管轄し、3県級市の管轄代行を行う(2016年時点)。人口658万5000(2014)。長江(ちょうこう)(揚子江(ようすこう))中流部北岸に位置し、春秋時代は楚(そ)の都として栄え、以後は長江の港として発達した。1994年に沙市市とその周辺地区(江陵県など)が合併荊沙(けいしゃ)市となり、1996年荊州市と改称された。最大の産業は農産物の加工業で、2014年、本市初の1000億元産業となった。2012年開通の漢宜線(漢口(かんこう)―宜昌(ぎしょう))が通る。荊州古城、楚紀南(きなん)城遺跡(前漢初期の江陵鳳凰山(ほうおうざん)漢墓が発見された)など史跡も多い。

[唐 琳 2017年8月21日]

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百科事典マイペディア 「荊州」の意味・わかりやすい解説

荊州【けいしゅう】

中国,湖北省南部,武漢西方200km,長江左岸の内陸河港都市。便河運河(裏河)により漢口と,太平・【ぐう】池(ぐうち)の2運河により湖南省の津市・常徳と通じる。綿花桐油雑穀など付近物産の集散地。また四川省から送られる塩の荷揚地。1895年開港。紡績製粉などの工業も行われる。113万人(2014)。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「荊州」の意味・わかりやすい解説

荊州
けいしゅう

「チヤンリン(江陵)県」のページをご覧ください。

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