蠕虫(読み)ゼンチュウ

世界大百科事典 第2版の解説

ぜんちゅう【蠕虫 worm】

ギリシア語のhelmins(〈虫〉の意)に由来することばで,もともと内臓寄生虫を意味したが,現在では,体が細長くて軟らかく脚をもたない多細胞動物一般をさし,動物分類学上の名称ではない。すなわち扁形動物,線形動物(センチュウ,シジョウチュウなど),鉤頭動物(コウトウチュウ),環形動物などに属する動物群をいい,寄生生活種のみならず自由生活種も含めた呼称として用いられている。医学的には,単細胞の原虫に対して多細胞の寄生虫群を意味する名称で,それらについて研究する学問分野を寄生蠕虫学という。

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大辞林 第三版の解説

ぜんちゅう【蠕虫】

ミミズやゴカイなどのように細長くて足がなく、うごめいて移動する下等動物の俗称。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

蠕虫
ぜんちゅう
helminthworm

蠕形動物ともいい、いわゆる寄生虫のなかから寄生性の原生動物や節足動物を除いた、吸虫、条虫、線虫、類線形虫、鉤頭(こうとう)虫、ヒルなどを一括していう。これは自然分類的な動物群ではなく、便宜的にまとめられた動物群である。
 かつては体が柔らかで細長く、左右相称で、軟体動物のように発達した神経系をもたず、また節足動物のように関節肢をもたないもの、すなわち扁形(へんけい)動物、紐形(ひもがた)動物、線形動物、類線形動物、鉤頭動物、環形動物などを総称した。[町田昌昭]

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