兵庫県中部の市。2005年10月旧西脇市と黒田庄(くろだしょう)町が合体して成立した。人口4万2802(2010)。
西脇市北部の旧町。旧多可郡所属。1960年町制。人口7950(2000)。加古川中流域にあり,加古川沿岸の低地と東部の山地からなる。播州織で知られる先染綿織物業を中心とした工業が町の主産業であり,就業人口の半数近くが製造業に従事している。また釣用毛針の産地として有名。農業は稲作を中心に肉用牛の飼育,シイタケ栽培が行われる。兼業農家が増加し,農家数も減少している。JR加古川線と国道175号線が通じる。
執筆者:松原 宏
西脇市中南部の旧市。1952年市制。人口3万7768(2000)。加古川と杉原川の合流点に発達した繊維工業都市で,先染綿織物の日本最大の産地であり,製品は播州織として知られる。就業者の大半が織物に関連した仕事に従事している。この地に京都の西陣織の技術が伝えられたのは1792年(寛政4)で,杉原川の水質が鴨川に似ているため盛んになったという。しかし国内最大の産地になったのは第1次大戦後で,主製品のギンガムは東南アジアをはじめ世界各地に輸出された。第2次大戦後はアメリカへの輸出が多くなったが,近年は労賃高騰や貿易摩擦のため東南アジアの縫製基地への輸出が主力である。以前は織物工場の労働者である若年女子の割合がきわめて大きい特異な人口構成を示したが,輸出の不振や織機の自動化の進展でその特色も失われ,人口も停滞ぎみである。JR加古川線が通り,支線の鍛冶屋線が転換したバス路線も通じるが,1974年に中国自動車道が開通してからは明石・神戸方面より大阪との結びつきが強まった。
執筆者:小森 星児
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兵庫県中央部やや南寄りにある機業都市。1952年(昭和27)多可郡西脇町と日野、重春(しげはる)、比延庄(ひえしょう)の3村が合併して市制施行。1954年芳田(ほうた)村を編入。2005年(平成17)多可郡黒田庄町(くろだしょうちょう)を合併。JR加古川線、国道175号、427号が通じる。加古川とその支流の杉原(すぎはら)川が合流する沖積地が市の中心で、周囲は丘陵地、山地である。播州織(ばんしゅうおり)の産地として知られるが、1792年(寛政4)に比延庄村の飛田安兵衛が京都西陣織の技術を持ち帰り、杉原川の良質の水を利用して始めたといわれる。昭和初期には東南アジアを中心に輸出が進んで躍進を遂げ、第二次世界大戦後はアメリカなど先進諸国にも市場を拡大した。播州織の産地は加西(かさい)、小野の両市や旧中町(現、多可町)、旧黒田庄町など広範囲にわたるが、西脇市はその中心的位置にある。そのほか、釣り針の生産でも知られる。岡の山公園には飛田安兵衛の頌徳碑(しょうとくひ)が立ち、機殿(はたどの)神社では毎年「織物感謝祭」が行われる。面積132.44平方キロメートル、人口3万8673(2020)。
[二木敏篤]
『『西脇市史』全2巻(1976~1983・西脇市)』
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