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言語地理学 げんごちりがくlinguistic geography

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

言語地理学
げんごちりがく
linguistic geography

ドイツ・フランスに始った,地理的観点から研究する言語学の一分科。言語の地理的分布を調査し,その結果を地図に記入して言語地図を作成,この分布図を分析して言語変化の法則や歴史を明らかにする学問。異なる言語 (方言) が話される地域の言語境界線を決定するのはいうまでもないが,古い語が文化の中心地から遠い周辺地域に残ること,語が特定の交通路を通って伝播することなど,言語のもつ地理的特性が明らかにされている。方言地理学 dialect geographyの名称が用いられることもある。

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デジタル大辞泉の解説

げんご‐ちりがく【言語地理学】

言語の地理的分布を研究して比較検討し、その地域における言語の歴史を再構成する言語学の一部門。言語地図を作成し、地理的社会的諸条件の中でのその言語現象の歴史を調べる。言語史研究の上で文献資料による研究を補うところが大きい。方言地理学

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百科事典マイペディアの解説

言語地理学【げんごちりがく】

言語学の一分野。ある言語の個々の単語や音韻,文法的特徴などの地理的分布を調査することによって,それらの伝播,変化の経路や過程を解明するもの。言語の歴史的変化を空間的に展開してみることもできるので,言語史の再構成にも重要である。
→関連項目方言

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世界大百科事典 第2版の解説

げんごちりがく【言語地理学 linguistic geography】

言語学の一分野。方言地理学ともいう。同じ概念の言語表現について,その地理的変種を地図の上に描くことによって,変種間の歴史的変遷と変化の過程を,歴史的・地理的現実のなかの話者と関連づけながら推定する方法。ある地域における言語の歴史を研究するという意味で言語の歴史的研究法の一つである。〈音韻法則に例外なし〉とする19世紀の青年文法学派への批判の上に成立した。ドイツのウェンケルG.Wenker(1852‐1911)に始まり,フランスのJ.ジリエロンによって確立した。

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大辞林 第三版の解説

げんごちりがく【言語地理学】

言葉の地理的分布を言語地図によって研究する言語学の一分野。狭義には、その分布状態の比較・分析から言語の歴史的変化の跡を推定しようとする学問をさす。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

言語地理学
げんごちりがく

ことばの地理的分布を言語地図によって研究する分野。〔1〕いろいろな言語が世界のどこで話されているか、〔2〕個々の言語現象が世界にどのように分布するか、を扱う分野をもさす。〔3〕方言の総体的な違いを問題にする方言区画論は、〔4〕の方言地理学と関心の向け方が違う。〔4〕一言語内の方言による違いを個々の現象ごとに考察する分野は「方言地理学」ともよばれ、盛んに研究されている。〔4〕の意味の言語地理学は、現在の地理的分布パターンを基に、過去の言語変化を推定するという特色をもち、歴史言語学の一分野とも位置づけられる。言語史を復原する手掛りは二つある。(1)相互に交流のない離れた地域に同じ現象(A)が分布するときには、現象(A)は古くは中間地域にもあって連続した分布をなし、後世、別の言い方(B)が発生したために分断された、と考えうる(の(1))。(2)文化的中心地付近に分布するのは新しい言い方(B)で、辺境に分布するのは古い言い方(A)という一般傾向がある(の(2))。したがって、国土の両端に同じ言い方(A)があり、文化的中心地(京都)付近に別の言い方(B)があるというように、(A)(B)二つの条件に同時に合致するような場合(の(3))は、中央の言い方(B)が新しく広がった可能性が非常に大きい。これが「方言周圏論」である。言語地理学によって推定される変化は、相対年代だけである。過去の文献と突き合わせると、日本の方言差から得られる最古の段階は、せいぜい奈良時代をすこしさかのぼるくらいである。[井上史雄]

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世界大百科事典内の言語地理学の言及

【言語学】より

…特に,語彙変化などにそういうことが多い。単語などの地域的伝播の姿を解明しようとする分野が〈言語地理学〉と呼ばれる。手法としては,たとえばあることがらをあらわす単語をある地域の多くの地点において調査し,地図(〈言語地図〉)にその分布状況をあらわし,その姿からその地域にどのような変化がどう起こったかを推定するものである。…

【ジリエロン】より

…フランスの言語学者。言語地理学の創始者。スイス生まれ。…

※「言語地理学」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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