デジタル大辞泉 「貝寄せ」の意味・読み・例文・類語 かい‐よせ〔かひ‐〕【貝寄せ】 陰暦2月20日前後に難波の浦に貝を吹き寄せる西風。2月22日(現在は5月22日)の大阪四天王寺の聖霊会しょうりょうえの供養の飾り物を、難波の浦に吹き寄せられた貝殻で作るところからいう。《季 春》「―や我もうれしき難波人/青々」 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
日本大百科全書(ニッポニカ) 「貝寄せ」の意味・わかりやすい解説 貝寄せかいよせ 陰暦2月20日前後に難波(なにわ)の浦に吹く西風。貝寄風とも書く。この西風で西方浄土から吹き寄せられた貝、もしくは竜神が聖徳太子に捧(ささ)げた貝は、集められて貝の華をつくり、2月(現在は4月)22日の天王寺(開基は聖徳太子)の聖霊会(しょうりょうえ)に捧げられる。このころに吹く冬の名残(なごり)の西風は、他の地方(三重、長崎など)でも「貝寄せ」といわれているが、長崎県ではなまって「キャーヨセ」という。[根本順吉] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例