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貧歯類 ひんしるいEdentata

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

貧歯類
ひんしるい
Edentata

哺乳綱貧歯目に属する動物の総称で,歯をまったくもたないか,あるいは不完全な歯をもつ。現生のものは,歯をまったくもたず,長い舌でアリなどを食べるアリクイMyrmecophagidae,上下合せて 18~20本の不完全な歯をもつナマケモノ科 Bradypodidae,やや発達した歯をもち,体が角質の鱗におおわれているアルマジロDasypodidaeの3科に分けられている。ナマケモノ科をさらにミユビナマケモノ科とフタツユビナマケモノ科に分ける説もある。アメリカ合衆国南東部,中央・南アメリカ分布し,14属 28種ほどが知られている。

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百科事典マイペディアの解説

貧歯類【ひんしるい】

南北アメリカ大陸特産の原始的な哺乳(ほにゅう)類。歯は全くないか,あっても不完全で,エナメル質を欠く。蹠行(せきこう)性。脊椎骨が他の哺乳類と異なり,2ヵ所ずつで関節しているため,異節目とも呼ばれる。

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世界大百科事典 第2版の解説

ひんしるい【貧歯類 Edentatus】

哺乳類の1目。歯がないか,あってもエナメル質の層を欠く貧弱な頰歯(きようし)だけのため,貧歯目の名がある。切歯犬歯はない。胸椎と腰椎にはふつうの関節突起のほかに特別の関節突起があるほか,坐骨尾椎と関節するなど脊柱が異常にがんじょうで,後肢で体を支え,大きなかぎづめを備えた強力な前肢で穴を掘り,アリ塚を壊し,あるいは敵と闘うのに適する。大脳が小さくて嗅葉(きゆうよう)が大きく,知能が低い。頸椎(けいつい)は哺乳類としては異常で,6個から9個まで変化する。

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大辞林 第三版の解説

ひんしるい【貧歯類】

主に南アメリカ大陸で進化した哺乳類の一群。アリクイ・ナマケモノ・アルマジロが代表で、歯の発達の悪いものが多い。現生種は少ないが、更新世以前に多様に進化したことを示す化石記録が残っている。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

貧歯類
ひんしるい
edentates

哺乳(ほにゅう)綱貧歯目に属する動物の総称。この目Edentataの仲間は、アメリカで進化した原始的な真獣類で、歯がないか、あっても単純な円錐(えんすい)形でエナメル質を欠き、乳歯は前顎(ぜんがく)骨には生じない。胸椎(きょうつい)と腰椎の関節突起がほかの哺乳類より一対多く、肩甲骨の肩峰と烏口(うこう)突起が異常に長く、しばしば互いに癒着し、坐骨(ざこつ)は最前位の尾椎と癒着する。頸椎(けいつい)は6~9個。頭骨の脳筺(のうきょう)(脳を入れる部分)は低く円筒形、前顎骨は縮小し、しばしば前鼻骨がある。頬弓(きょうきゅう)は多くは不完全。盲腸はないか、あっても小さく、子宮は単一。精巣は鼠径(そけい)部か腹腔(ふくこう)内にとどまる。北アメリカの第三紀暁新世から漸新世にかけて栄えたパレアノドン亜目Palaeanodontaと、それから分かれて進化した異節亜目Xenarthraがあり、後者は、アリクイ科、ナマケモノ科などからなる甲のない有毛下目Pilosaと、アルマジロ科などの甲が発達したものを含む被甲下目Cingulataに分けられる。有毛下目の地上性のナマケモノ類には、ウシ大のメガロニクス(メガロニクス科)、サイ大のミロドン(ミロドン科)、体重約5トンでゾウと同大のメガテリウム(オオナマケモノ科)などが、被甲下目には体重約2トンのグリプトドン(グリプトドン科)のように巨大なものがあった。[今泉吉典]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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