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賓頭盧 びんずる

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

賓頭盧
びんずる

釈尊の弟子の一人。頭盧跋羅堕闍 Piṇḍolabhāradvājaの略。十六羅漢の一つ。ウダヤナ (優填) 王の家臣であったが出家して阿羅漢果を証して神通力を得た。世人神通を用いて釈尊に叱られ,涅槃に住することなく,末世の人のために福田として西方の土地で教化するように命令された。中国では食堂にその像を安置する風習があり,日本では堂の前縁に置いて,その像をなでた手で患部に触れればなおると信じられ,除病の撫仏とする風が起ったが,伝染病媒介のおそれがあるため現在は禁止されている。

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デジタル大辞泉の解説

びんずる〔ビンヅル〕【賓頭盧】

《〈梵〉Piṇḍola-bhāradvājaの音写から。不動の意》十六羅漢の第一。白頭・長眉の相を備える阿羅漢。神通に達したが、みだりに用いて仏陀(ぶっだ)にしかられ、仏陀滅後の衆生の教化を命じられた。中国では像を食堂(じきどう)に安置して祭った。日本ではこの像をなでると病気が治るとされ、なで仏の風習が広がった。おびんずる。

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百科事典マイペディアの解説

賓頭盧【びんずる】

釈迦の弟子。十六羅漢の第一。賓頭盧頗羅堕(はらだ)の略。釈迦の呵責を受け衆生(しゅじょう)を救うため涅槃(ねはん)に入らず摩利支山(まりしせん)に住んだ。白髪長眉の相。

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大辞林 第三版の解説

びんずる【賓頭盧】

○ 十六羅漢の第一。阿羅漢果を得たが、神通力をもてあそんで釈迦に呵責かしやくされ、涅槃ねはんを許されず、釈迦の入滅後も衆生しゆじようの救済にあたった。白髪と長眉ちようびの姿で示される。小乗仏教寺院では上座として、禅寺でも聖僧としてまつった(後に文殊に代わられた)。日本では堂の前に置き、これを撫でると除病の功徳があるという俗信が広まった。おびんずるさま。賓頭盧尊者。なでぼとけ。
[1]の頭がつるつるであることから〕 禿頭とくとう。また、その人。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

賓頭盧
びんずる

釈迦(しゃか)の弟子で、十六羅漢(らかん)の一人。サンスクリット名ピンドーラ・バーラドバージャPiola-bhradvjaの音写、賓頭盧頗羅堕(はらだ)(闍(じゃ))の略。優陀延(うだえん)王(生没年不詳)の大臣の子として生まれる。出家して、獅子吼(ししく)第一といわれるほど、人々を教化し説得する能力が抜群であった。王は彼の法を聞いて、深く仏教に帰依(きえ)したともいう。後世、仏の教えを受けて、末世の人に福を授ける役をもつ人として受け取られ、法会には食事などを供養する風習が生じ、中国では、彼の像をつくって食堂(じきどう)に安置した。日本では、本堂の外陣(げじん)に像を安置し、信者が病気している部分と同じ部分をなでると平癒するという「撫(な)で仏(ぼとけ)」の風習が俗信として広がった。[石上善應]

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世界大百科事典内の賓頭盧の言及

【賓頭盧信仰】より

…釈迦の弟子賓頭盧頗羅堕(びんずるはらだ)Piṇḍolabhāradvājaに対する信仰。賓頭盧は十六羅漢(羅漢)の第一にあげられ,神通力を有し,あるとき人にすすめられ,高象の牙に懸かる栴檀の鉢を梯杖を用いず座しながら取る奇跡を演じた。…

※「賓頭盧」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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