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赤外線分光分析 セキガイセンブンコウブンセキ

デジタル大辞泉の解説

せきがいせん‐ぶんこうぶんせき〔セキグワイセンブンクワウブンセキ〕【赤外線分光分析】

赤外分光分析

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百科事典マイペディアの解説

赤外線分光分析【せきがいせんぶんこうぶんせき】

主として赤外吸収スペクトルを用いる分析法をいう。赤外吸収スペクトルは微細な構造をもち,それぞれの化合物に固有であるため,既知の物質の赤外吸収スペクトルを登録しておけば各種物質の定性分析ができる。

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト百科事典マイペディアについて 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

赤外線分光分析
せきがいせんぶんこうぶんせき
infrared spectroscopic analysis

赤外線吸収スペクトルを用いる化学分析の手段。物質に赤外線を照射すると、分子の振動が励起され、照射した赤外線の一部が吸収される。吸収された赤外線の波長(通常は波数―波長の逆数cm-1で表す)および吸収された量(強度という)は、物質内の化学結合に帰因するので、分析手段として用いられる。
 分子の振動は3N-6個(Nは分子の中の原子数)あるが、これは原子間のばねの伸縮に関する振動(通常ν(ニュー)で表す)、結合角の変化に伴う振動(一般にはδ(デルタ)、分子面外の変角振動にあってはγ(ガンマ)で表す)、および官能基に特有な振動(たとえば、アミノ酸に特有な振動アミドなど)に区分され、その波数範囲、吸収強度は多くの化合物について解析された結果がデータとして明らかにされている。
 分析にあたっては、赤外分光光度計が用いられる。光源部、試料部、分光部、検出部、記録部とからなり、最近では記録されたデータをコンピュータに収納し、精度の高いデータを印字するようになっている。試料は微量(10-3g)程度でよいが、赤外線に吸収をもたない溶媒に溶かす場合が多い。溶媒としては液体の二硫化炭素や四塩化炭素、固体の臭化カリウム粉末または炭化水素であるヌジオールなどが用いられる。試料が気体のときには気体セル、液体の場合は溶媒に溶かすほか、そのままでも測定が可能である。
 分光された結果は、これまでに得られている表から、化合物に含まれている結合または官能基の存在が推論されるし、また検量線を用いてその結合の存在量を定量することができる。最近では、分光部に回折格子を用いず、干渉板を置き、それを並行移動させて得られる干渉縞(じま)をフーリエ解析する手段が用いられるようになっている。また、炭素化合物の構造決定は、赤外線吸収のみならず、核磁気共鳴や質量分析計のデータを併用して行うことが常識となっている。これは、赤外吸収が化学結合からの情報なので、構成原子からの情報も必要なためである。[下沢 隆]
『平石次郎編『日本分光学会測定法シリーズ10 フーリエ変換赤外分光法――化学者のためのFT‐IR』(1985・学会出版センター)』

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