日本大百科全書(ニッポニカ) 「越廼」の意味・わかりやすい解説
越廼
こしの
福井県北西部、丹生郡(にゅうぐん)にあった旧村名(越廼村(むら))。2006年(平成18)福井市に編入。現在は福井市南西臨海部を占める地域。旧村域の越前(えちぜん)海岸には海岸段丘が断続的に続き、海食崖(がい)下の狭い土地に集落が位置する。中心集落の蒲生(がもう)、茱崎(ぐみざき)は江戸時代は廻船(かいせん)の基地であり、現在は漁港で水産加工業も盛んである。山の斜面一帯は県花スイセン栽培の中心地で、大温室の水仙ドームを中心とした越前水仙の里公園がある。国道305号が通る。越前加賀海岸国定公園に含まれる。
[木下昭三]
『『越廼村誌』全2巻(1986、1988・越廼村)』