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転運使 てんうんしzhuan-yun-shi; chuan-yün-shih

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

転運使
てんうんし
zhuan-yun-shi; chuan-yün-shih

中国,華中,華南の主産物である米穀を,華北へ運搬することを主任務とする,宋時代の使官名の一つ。唐の玄宗開元 22 (734) 年頃おかれた江淮転運使が最初。唐末,五代には一時衰えたが,宋代に中央集権が強化されると,地方最高行政区であるの長官として漕運だけでなく,官僚監察,刑獄,常平のことも司り,絶大な権力をもつようになった。しかしのちになって提点刑獄公事,提挙常平使 (→提挙常平茶塩司 ) が分離独立するようになって,権限は縮小された。

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デジタル大辞泉の解説

てんうん‐し【転運使】

中国、代の地方官名。創設当初は物資運輸をつかさどったが、しだいに権限を拡大し、宋代には辺防・刑獄・財政などの役もつかさどった。

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世界大百科事典 第2版の解説

てんうんし【転運使 zhuǎn yùn shì】

中国の,主として唐・宋時代に置かれた重要な地方官職。隋代大運河の開通に伴い,江南の物資と中原の国都を結ぶ漕運が重要になり,その統轄責任者として8世紀半ば転運使が作られた。唐の転運使は漕運を中心とした全国の運輸のほか,塩鉄などの財政も兼務したが,宋になると,新しい大区画の(ろ)の長官として,財政,人事など民政を統轄監督する要職となり,漕司とも呼ばれた。元以後,職務は細分化されて消滅する。【梅原 郁】

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大辞林 第三版の解説

てんうんし【転運使】

中国、唐中期に置かれた官職。初め各地の産物を中央に運ぶことをつかさどったが、宋代には地方の官僚の監察・刑獄などのことも兼務した。

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世界大百科事典内の転運使の言及

【路】より

…宋は国初,唐の(どう)を継承したが,2代太宗のときに路と改称し,行・財政,警察,軍事などの監督区分とした。それぞれの長官を転運使,提点刑獄,経略安撫使などと呼ぶ。最初全国を15路に分け,11世紀末には23路となったが,南宋は15~17路であった。…

※「転運使」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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