融成物(メルト)や混合溶液を冷却するときに、一種の過冷却状態として結晶をつくらせないようにすると、ガラス質の固相が生成する。これを透化またはガラス化という。エナメルや釉(ゆう)ガラスなどはこのようにして生じたガラス質固体の典型である。このようにして生じたガラス質は透明であるがエネルギー的には不安定であり、長時間放置すると結晶質に転位することもある。地中に放置されたガラス(古代ガラス)が風化して、銀色や金色の遊色を示すのは、部分的に結晶化が進んでいることを意味する。なお、このようにしてガラス質の固体がふたたび結晶化することを失透devitrificationという。失透は加熱するとおこりやすくなり、古くなったガラス管を加熱して細工しようとするおりなどによくみられる。失透したガラスはきわめてもろくなる。
[山崎 昶]
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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