古く毎年6月と12月に,京城の四隅において行われた祭り。神祇令に定められた恒例の祭りであったが,疾疫あるときは臨時に諸国で行われた。《令義解》によると,鬼魅(きみ)が外から侵入してくるのを京師に入れないようにするため,京城の四隅の路上で饗応し遏(とど)むるのだという。《延喜式》の同祭祝詞によると,八衢比古(やちまたひこ),八衢比売,久那斗(くなど)の三神をまつり,鬼魅・妖物の侵入を防ぎまもってもらうため,幣帛(へいはく)をたてまつって行われる。このときの幣帛は,五色薄絁(いついろのうすぎぬ),倭文(しどり),木綿(ゆう),庸布,麻,鍬,酒,稲,鰒(あわび),堅魚(かつお),腊(きたい),海藻,塩,水などに加え,牛皮,猪皮,鹿皮,熊皮を用いる。この祭りは,鎮火祭(ちんかさい)/(ほしずめのまつり)とともに卜部(うらべ)がつかさどる祭りで,呪術的祭祀といえる。このほか臨時に災疫を防ぐための祭りには,宮城四隅疫神祭,唐客入京路次神祭,障神祭などがあった。のち陰陽道では四角四堺祭が行われ,現在の民俗には,疫神送り,虫送りなどがある。
執筆者:沼部 春友
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