遷化(読み)センゲ

デジタル大辞泉 「遷化」の意味・読み・例文・類語

せん‐げ【遷化】

《この世の教化を終え、他の世に教化を移すの意》高僧隠者などが死ぬこと。入滅
[類語]寂滅涅槃示寂入寂入定入滅死ぬじゃくする円寂大往生お陀仏辞世帰寂

せん‐か〔‐クワ〕【遷化】

[名](スル)せんげ(遷化)

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「遷化」の意味・読み・例文・類語

せん‐げ【遷化】

  1. 〘 名詞 〙 ( この世の教化を終えて、その教化を他の世に移すの意 ) 仏語。高僧、隠者などが死ぬこと。入滅。円寂。
    1. [初出の実例]「以天平宝字四年歳次庚子二月二十五日夜半、合掌向西、辞色不乱、如入禅楽、奄爾遷化」(出典:南天竺波羅門僧正碑并序‐神護景雲四年(770)四月二一日)
    2. 「続猿蓑は〈略〉翁遷化の後、伊賀上野、翁の兄、松尾なにがしの許にあり」(出典:俳諧・続猿蓑(1698)下)
    3. [その他の文献]〔大乗義章‐五末〕

せん‐か‥クヮ【遷化】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 移り変わること。遷移。〔傅毅‐舞賦〕
  3. 死ぬこと。死滅すること。→遷化(せんげ)
    1. [初出の実例]「今を最後の一声は、寿命せんくゎと聞えたり」(出典:御伽草子・鶴の草子(有朋堂文庫所収)(室町末))
    2. [その他の文献]〔漢書‐外戚伝・李夫人〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「遷化」の読み・字形・画数・意味

【遷化】せんか(くわ)・せんげ

死ぬ。また、遷改。魏・文帝〔典論論文〕日上(かみ)に(ゆ)き、體貌下(しも)にへ、忽然として物とす。斯(こ)れ志士大痛なり。

字通「遷」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android