選叙(読み)センジョ

デジタル大辞泉 「選叙」の意味・読み・例文・類語

せん‐じょ【選叙】

多くの人の中から選んで官職に任じたり、位を授けたりすること。

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精選版 日本国語大辞典 「選叙」の意味・読み・例文・類語

せん‐じょ【選叙】

  1. 〘 名詞 〙 選抜して叙位、叙任すること。えらんで官職に任ずること。
    1. [初出の実例]「大宰府請、有勲位者作番直軍団、考満之日送式部、一同散位、永預選叙」(出典続日本紀‐大宝三年(703)八月甲子)
    2. [その他の文献]〔晉書‐隠逸・范喬伝〕

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改訂新版 世界大百科事典 「選叙」の意味・わかりやすい解説

選叙 (せんじょ)

日本古代の律令官僚制で,人材を選んで官を授け,また毎年の勤務評定にもとづくなどで位階に叙すること。大宝選任令・養老選叙令によると,叙位は,内・外(げ)五位以上に叙する勅授,内八位・外七位以上に叙する奏授,外八位および内・外初(そ)位に叙する官判授の3段階に分かれたが,蔭位(おんい)資格者は21歳以上,その他は25歳以上で叙位された。任官は,大納言以上などの中枢的な高級官僚を任命する勅任をはじめ,奏任,判任,式部判補の4段階に区分されたが,律令官僚の採用・昇進についての基本理念は徳行才用主義とよばれ,本人の徳性を中心にして,才能の高いものを任ずることをたてまえとした。彼らは,まず内舎人(うどねり),大舎人,その他の下級職員に採用されて,一定年数にわたる勤務評定の総合成績によって叙位され,ついで官位の相当規定によって,その位階に応ずる官に任命された。その任官にあたって,その官の官位相当よりも本人の位階が高いケースは〈行(ぎよう)〉,逆のケースは〈守(しゆ)〉とよばれたが,おなじ官司の四等官(しとうかん)には,3等以内の親族を任命しない規定であった。つぎに恒常的な叙位は,毎年の勤務評定が一定年数分ずつ総合されて,叙位されるか否か,および階数が決められたが,皇親および五位以上の貴族官僚の子や三位以上の上級貴族官僚の孫には,父祖の位階に応ずる蔭位があり,また式部省の官僚登用試験合格者は,その成績に応じて正八位上~大初位下に叙された。
考課 →考試
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普及版 字通 「選叙」の読み・字形・画数・意味

【選叙】せんじよ

官にえらび任ずる。〔晋書、隠逸、喬伝〕元康中、詔して讓沖、履素のを求め、を計らずして以て敍に參ぜしむ。~時に張司徒を領し、天下の擧ぐるそ十七人。

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