邂逅(読み)カイコウ

デジタル大辞泉 「邂逅」の意味・読み・例文・類語

かい‐こう【××逅】

[名](スル)思いがけなく出あうこと。偶然の出あい。めぐりあい。「旧友邂逅する」
[類語]出会い巡り合い奇遇鉢合わせ会う出会う出くわす行き合う巡り合う出会しゅっかいする遭遇する来合わせる居合わせる通り合わせる乗り合わせる再会する・一期一会一緒になる際会する

わくらば【邂逅】

[形動ナリ]後世は「わくらは」とも》まれに。偶然に。
「人となることはかたきを―になれるが身は」〈・一七八五〉

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精選版 日本国語大辞典 「邂逅」の意味・読み・例文・類語

かい‐こう【邂逅】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( ━する ) 思いがけなく出会うこと。めぐりあうこと。
    1. [初出の実例]「昨夜邂逅寒山子。話別霊山已久矣」(出典:了幻集(1392頃)月澗歌為頊侍者)
    2. 「丸で化物(ばけもの)に邂逅した様だ」(出典:吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉七)
    3. [その他の文献]〔詩経‐鄭風・野有蔓草〕
  3. ( 形動 ) まれなさま。また、偶然のさま。たまさか。希有(けう)
    1. [初出の実例]「春光漸暮寂寥時、邂逅引朋入古祠」(出典:本朝無題詩(1162‐64頃)三・雲林院花下言志〈大江佐国〉)

邂逅の補助注記

「邂逅」の表記は、「万葉‐五八三・序文」の「今以邂逅相遇貴客」のほか、多く見られるが、「霊異記‐上」の「邂逅」の訓釈「太万左加爾」や「観智院本名義抄」の「邂逅 タマサカ」などからすると、「たまさか(に)」とよまれていたらしい。


わくらば【邂逅】

  1. 〘 形容動詞ナリ活用 〙 ( 後世は「わくらわ」とも ) まれにあるさま。たまたまうまく巡り合わせるさま。偶然であるさま。
    1. [初出の実例]「和久良婆爾(ワクラバニ) 人とはあるを 人並に あれも作るを」(出典:万葉集(8C後)五・八九二)
    2. 「わくらはにゆきあふ道をたのみしも猶かひなしやしほならぬうみ」(出典:源氏物語(1001‐14頃)関屋)

わくらわわくらは【邂逅】

  1. 〘 形容動詞ナリ活用 〙わくらば(邂逅)

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普及版 字通 「邂逅」の読み・字形・画数・意味

【邂逅】かいこう

めぐりあう。〔詩、風、野有草〕野にり 零露(れいろ)(たん)たり 美なる一人り 揚、婉たり 邂逅して相ひふ 我が願ひに(かな)へり

字通「邂」の項目を見る

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デジタル大辞泉プラス 「邂逅」の解説

邂逅(めぐりあい)

1939年製作のアメリカ映画原題《Love Affair》。監督:レオ・マッケリー、出演:アイリーン・ダン、シャルル・ボワイエほか。第12回米国アカデミー賞作品賞ノミネート。1957年にマッケリー監督自身が『めぐり逢い』としてリメイク

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