一期一会(読み)イチゴイチエ

  • いちごいちえ ‥イチヱ
  • いちごいちえ〔イチヱ〕
  • 書名

デジタル大辞泉の解説

《「山上宗二記」の中の「一期に一度の会」から》茶の湯で、茶会は毎回、一生に一度だという思いをこめて、主客とも誠心誠意、真剣に行うべきことを説いた語。転じて、一生に一度しかない出会い。一生に一度かぎりであること。
[補説]書名別項。→一期一会
網野菊による随筆風の小説。昭和41年(1966)、引退興行を終えて向かった四国巡礼旅先で入水自殺した歌舞伎俳優、8代目市川団蔵への追想。昭和42年(1967)刊行。第19回読売文学賞受賞。

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大辞林 第三版の解説

茶会に臨む際には、その機会は一生に一度のものと心得て、主客ともに互いに誠意を尽くせ、の意 一生に一度だけ出る茶の湯の会。 千利休の弟子宗二の山上宗二記にある一期に一度の会とあることによる
一生に一度だけの機会。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

茶道の精神性を説いた用語の一つ。今日の一会は生涯に二度とない会だと思い、主客ともに親切実をもって交わることが肝要であるという心得を教えたもの。『山上宗二記(やまのうえそうじき)』に「路地ヘ入ルヨリ出ヅルマデ、一期ニ一度ノ会ノヤウニ、亭主ヲ敬(うやま)ヒ畏(かしこまる)ベシ」とあるのを初見とし、『南方録』の「一座一会」に継承される。さらに、井伊直弼(なおすけ)は『茶湯一会集』で「一期一会」の語を使って、その精神を強調した。[筒井紘一]

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精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙 (安土桃山時代の茶人で、千利休の弟子であった宗二の著「山上宗二記‐茶湯者覚悟十体」にある「一期に一度の会」から) 一生に一度会うこと。また、一生に一度限りであること。
※茶湯一会集(1845頃)「抑茶湯の交会は、一期一会といひて〈略〉実に我一世一度の会なり」
[語誌]茶道書で、茶室での交会の心構え、態度を示す語句として発生し、後、人との出会いを大切にするという意の一般語として用いるようになった。

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四字熟語を知る辞典の解説

一生に一度会うこと。また、一生に一度限りであること。

[使用例] 再びこの初老婦人と逢うことはないであろうと節子は思った。〈〉毎日が文字通り一期一会なのであった[郷静子*れくいえむ|1973]

[使用例] 「この仏さん、名前何ちゅうねん」「よろしがなそんなこと。一期一会のですがな、うちはまだ後始末ありますよってな、お先へどうぞ」[野坂昭如*砂絵呪縛後日怪談|1972]

[解説] 茶道の心得から来たことば。安土桃山時代の茶人で、千利休の弟子であった宗二の「山上宗二記―茶湯者覚悟十体」にある「一期に一度の会」によっています。茶道では、一生に一度の会であるから心をこめてもてなせ、ということ。のち、人との出会いを大切にするという意の一般語として用いるようになりました。

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世界大百科事典内の一期一会の言及

【茶道】より

…それを茶道のもつ虚構性とか非日常性といった言葉で呼んでよいだろう。たとえば茶会を一期一会という言葉でとらえようとする考えがある。一期とは人間の一生のことで,茶会は一生に一度の出会いの場と考え,一つ一つの茶会をたいせつにしようとする思想が表現されている。…

※「一期一会」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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