行合う(読み)ユキアウ

デジタル大辞泉 「行合う」の意味・読み・例文・類語

ゆき‐あ・う〔‐あふ〕【行(き)合う/行き×逢う】

[動ワ五(ハ四)]
行く途中で偶然出あう。出くわす。いきあう。「駅で妹に―・った」
互いに出あう。交差する。重なる。
「かささぎの―・はぬつまのほど寒みあかで別れし仲ぞ悲しき」〈曽丹集
互いにしっくりとあう。合致する。
二道道理のかくひしと―・ひぬれば」〈愚管抄・三〉
[動ハ下二]交差させる。
鶺鴒まなばしら尾―・へ」〈・下・歌謡
[類語]あう出あう巡り合う出くわすお目に掛かる拝眉拝顔まみえる来合わせる再会一期一会出会しゅっかいする邂逅かいこうする遭遇する鉢合わせする居合わせる通り合わせる乗り合わせる出会い一緒になる際会する

いき‐あ・う〔‐あふ〕【行(き)合う】

[動ワ五(ハ四)]ゆきあう

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精選版 日本国語大辞典 「行合う」の意味・読み・例文・類語

ゆき‐あ・う‥あふ【行合・行逢】

  1. [ 1 ] 〘 自動詞 ワ行五(ハ四) 〙
    1. 行って偶然に出あう。でくわす。ふと出あう。また、たまたまめぐりあう。いきあう。
      1. [初出の実例]「玉桙の道に行相(ゆきあひ)てよそ目にも見れば良き児を何時とか待たむ」(出典万葉集(8C後)一二・二九四六)
      2. 「都の人も御供の人も、夢の心地してゆきあひ」(出典:源氏物語(1001‐14頃)明石)
    2. 互いに出あう。交差する。重なる。
      1. [初出の実例]「かささぎのゆきあはぬつまのほどさむみあかでわかれしなかぞこひしき」(出典:曾丹集(11C初か))
    3. 互いにしっくりと相合う。合致する。
      1. [初出の実例]「この仏法のかた王法のかたの二道の道理のかくひしとゆきあひぬれば」(出典:愚管抄(1220)三)
  2. [ 2 ] 〘 他動詞 ハ行下二段活用 〙 行き合わせる。交差させる。
    1. [初出の実例]「ももしきの 大宮人は 鶉鳥 領巾取り掛けて 鶺鴒 尾由岐阿閇(ユキアヘ)」(出典:古事記(712)下・歌謡)

いき‐あ・う‥あふ【行合・行逢】

  1. 〘 自動詞 ワ行五(ハ四) 〙
  2. 二人以上の人が行って出合う。出くわす。ゆきあう。
    1. [初出の実例]「狩しありきけるにいきあひて」(出典:伊勢物語(10C前)六三)
  3. ぶつかりあう。衝突する。
    1. [初出の実例]「したれば、中で矢さきどうしいきやうては落々するぞ」(出典:寛永刊本蒙求抄(1529頃)四)

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