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配給制度

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

配給制度

太平洋戦争が開戦する直前の1941(昭和16)年4月に米の配給制が始まり、消費量が制限された。やがて戦争の長期化や不作で米不足となり、イモや大豆などが代用食として配給されるようになった。配給制度は戦後も続き、配給以外のやりとりは「闇取引」として取り締まられた。

(2011-08-10 朝日新聞 朝刊 横浜 1地方)

出典|朝日新聞掲載「キーワード」
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世界大百科事典 第2版の解説

はいきゅうせいど【配給制度】

日中戦争の泥沼化にともない,日常生活物資が不足してきたためにとられた制度。第1次大戦中のドイツで行われた例がある。戦争遂行のために軍需品を中心とする生産力拡充を強行した結果,日常生活必需品が極度に不足してきた。政府は輸出入品等臨時措置法国家総動員法によって経済統制にふみ込んでいたが,さらに消費部門での統制を行うため,1938年3月には〈綿糸配給統制規則〉(最初の切符制),6月には〈綿製品の製造制限に関する件〉を出し,綿製品の製造・販売を規制した。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

配給制度
はいきゅうせいど
distribution system

配給とは生産者から消費者に達するまでの生産物の社会的流通過程全体をさす。この用語は分配給付あるいは分配供給の略語であるといわれているが、後述する第二次世界大戦時経済下の特殊な国家統制的流通を想起させるため、現在ではほとんど使用されなくなり、流通の語によって代置されてしまっている。配給は、原始的な無貨幣配給と制度的な貨幣的配給に大別される。後者はさらに、仲介者の有無によって直接配給と間接配給とに、対価の有無によって有償配給と無償配給とに、経済秩序によって市場配給と計画配給とに、強制力の有無によって自由配給と統制配給とに分けられる。制度的な貨幣的配給という場合の制度とは、生産物に対応して組織化された配給経路、配給機関(問屋、卸売り、小売りなど)、価格形成機構(取引所、中央卸売市場など)、需給調節機構(貯蔵、運送など)のシステムをいう。
 いわゆる配給制度は、戦時経済下に行われた統制配給をいい、日本ではとくに第二次大戦から戦後一時期にかけて行われたそれをいう。この意味の配給制度は、第一次大戦中のドイツで最初に実施されたといわれている。日本では、1938年(昭和13)綿糸配給統制規則によって国内綿糸の消費量が規制されたのに始まり、以後、39年の電力調整令、40年の砂糖・マッチの切符制、41年の米穀配給制、42年の衣料総合切符制と続き、日用品から生産資材に至るほとんどの物資が統制配給の対象となった。消費物資を統制配給する代表的方法は、各世帯に人数に応じた切符をあらかじめ交付しておき、それと引き換えに物資を渡すものであり、これを切符配給制(切符制度による配給)といった。統制配給の象徴ともみなされ、形を変え形骸(けいがい)化しながら81年の改正(需給調整に転換)まで残っていたのが、1942年の食糧管理法(食管法)であった。統制配給は、物資の絶対的不足の条件下で実施されたため、いわゆる闇(やみ)取引を誘発し、さまざまの不正を生み出した。また、戦争の激化により配給条件さえ満たされないことも多かった。戦後経済の復興とともに統制は順次撤廃され、現在では存在しない。[森本三男]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
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世界大百科事典内の配給制度の言及

【太平洋戦争】より

… また国民の日常生活に対する統制も強まった。主食が1941年4月1日から6大都市で配給制度となり,成人男子1名1日2合3勺(330g)と決められたのを皮切りに,副食,酒,マッチ,煙草,木炭,衣料などの生活必需品が配給制となった。〈ぜいたくは敵だ〉〈欲しがりません勝つまでは〉などの標語がつくられ,国民は政府の言うままに耐乏生活を強いられた。…

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