重大な副作用について(読み)ジュウダイナフクサヨウニツイテ

病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版の解説

 厚生労働省の医薬品等安全性情報や製薬メーカーからの安全性情報などでは、医師、薬剤師向けに重大な副作用について注意を喚起しています。本文中に出てくる重大な副作用のおもなものを以下にまとめました。ただし、自己判断は危険なので、気になる症状が現れたときには、必ず医師に相談してください。


悪性症候群 高熱、動作緩慢・無動、筋硬直、振戦しんせん(手足のふるえ)、発汗、頻脈ひんみゃく(脈が速くなる)、よだれ、嚥下えんげ(飲み込み)困難、意識障害、血圧の変動などの症状が現れます。抗精神病剤や抗てんかん剤、抗パーキンソン病剤の使用や、使用の中止などでおこることがあります。


アナフィラキシーショックショック 気分不良、胸内苦悶くもん感、呼吸困難、喘鳴ぜんめい(呼吸がゼーゼー・ヒューヒューいう)、顔面の紅潮、発赤、むくみ、チアノーゼ(肌が蒼白そうはくや紫色になる)、血圧低下などの症状が現れます。抗生物質、抗菌剤などでおこることがあります。


アナフィラキシー様症状 不快感、口内の異常感、喘鳴(呼吸がゼーゼー・ヒューヒューいう)、めまい、便意、耳鳴り、発汗、むくみなどの症状が現れます。


黄疸おうだん 肌や強膜(白目)が黄色くなり、疲労感、発熱などが現れます。さまざまな薬でおこることがあります。


横紋筋融解症 筋肉痛、脱力感、クレアチンキナーゼ(CK)値の上昇、血中や尿中のミオグロビン上昇などの症状が現れます。また、これに伴ってじん機能が急激に悪化することがあります。脂質異常症治療剤、抗生物質などでおこることがあります。


間質性肺炎 発熱、空せき、呼吸困難、胸部X線異常などの症状が現れます。非ステロイド抗炎症剤、降圧利尿剤、降圧剤、免疫抑制剤、抗リウマチ剤、抗ガン剤、漢方製剤など、さまざまな薬でおこることがあります。


好酸球性肺炎 PIE症候群ともいいます。発熱、全身倦怠感けんたいかん、頭痛、せき、たん、息切れ、胸部X線異常などの症状が現れます。抗てんかん剤、抗生物質などで現れることがあります。


錐体外路すいたいがいろ症状 ジストニア(まぶたや手首が引きつったり、曲がったりする)、振戦(手足のふるえ)、アテトーシス(手足のゆっくりした動き)、踊るようなしぐさなどが現れます。健胃消化剤、脳循環代謝改善剤、抗精神病剤、三環系抗うつ剤などの使用、抗コリン剤や抗ヒスタミン剤の退薬症候群でおこることがあります。


セロトニン症候群 錯乱、興奮、悪寒おかん・発熱、振戦(手足のふるえ)、発汗、下痢などの症状が現れます。抗うつ剤(SSRI)の使用などでおこることがあります。


中毒性表皮壊死えし ライエル症候群ともいいます。発熱、痛みのある水疱すいほう(水ぶくれ)と紅斑こうはん口腔こうくう粘膜や結膜が赤くただれるといった症状が現れます。サルファ剤、抗生物質、バルビツール酸系催眠鎮静剤などでおこることがあります。


ネフローゼ症候群 蛋白たんぱく尿、低蛋白血症、脂質異常症、むくみなどが現れます。非ステロイド抗炎症剤、抗リウマチ剤、痛風治療剤などでおこることがあります。


皮膚粘膜眼症候群 スティーブンス・ジョンソン症候群ともいいます。発熱、頭痛、関節痛、全身倦怠感、皮膚や粘膜の水疱(水ぶくれ)・びらん(ただれ)・潰瘍かいよう、結膜の充血、目やに、角膜潰瘍などが現れることがあります。抗真菌剤、抗生物質、抗てんかん剤、副腎皮質ホルモン剤などでおこることがあります

出典 病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版について 情報

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