阿南町(読み)あなんちよう

日本歴史地名大系 「阿南町」の解説

阿南町
あなんちよう

面積:一二三・九四平方キロ

下伊那郡南端に位置する。北は下條しもじよう村、東は天竜川を挟んで泰阜やすおか村、南は天龍村と売木うるぎ村・愛知県北設楽きたしたら郡、西は平谷ひらや村・浪合なみあい村に接する。

下条山脈から流れ出る門原もんばら川、木曾山脈南端大川入おおかわいり(一九〇八メートル)に発する浪合川が和合わごう谷を流れて和合川となり、売木村に源を発する売木川と帯川おびかわで合流して和知野わちの川となって天竜川に注ぐ。これらの河川と複雑な地形をもつ町は、標高八〇〇メートルの高原性小盆地新野にいの地区、山峡の和合地区、起伏の多い複雑な地形をもつ富草とみくさ大下条おおしもじよう地区からなり、集落は盆地や山峡の平地・南斜面に点在する。近世には遠州往還(現国道一五一号)通り、町の中心である早稲田わせだ宿場町としての役割を果していたと伝えられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「阿南町」の意味・わかりやすい解説

阿南〔町〕
あなん

長野県南端部,天竜川西岸の丘陵地帯にある町。1957年大下条村,和合村旦開村合体して町制。1959年富草村と合体。米作畑作が主産業。中心集落の新野にある伊豆神社で 1月14~15日に行なわれる雪祭(国指定重要無形民俗文化財)には,古い舞や田楽猿楽がよく伝承されている。古城八幡社本殿は国指定重要文化財),新野のハナノキ自生地(国指定天然記念物)がある。東部遠州街道(国道151号線)が通り,天竜川の谷は南宮峡などの景勝地が続く。町域の一部は天竜奥三河国定公園に属する。面積 123.07km2人口 4299(2020)。

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