除雄(読み)ジョユウ(その他表記)castration

翻訳|castration

デジタル大辞泉 「除雄」の意味・読み・例文・類語

じょ‐ゆう〔ヂヨイウ〕【除雄】

自花受粉を防ぐため、花の雄性機能を除く操作つぼみから雄しべを取り除く方法熱処理をして花粉の機能を失わせる方法など。

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精選版 日本国語大辞典 「除雄」の意味・読み・例文・類語

じょ‐ゆうヂョ‥【除雄】

  1. 〘 名詞 〙 自家受粉を起こさないように、花からおしべを取り除くこと。動物去勢に当たる。

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改訂新版 世界大百科事典 「除雄」の意味・わかりやすい解説

除雄 (じょゆう)
castration

人為的に植物の雄性器官を取り除くこと。同じ操作を動物に施す場合には去勢という。作物では品種改良交配を行うときに,自花受粉を防ぐためにとくに必要とされる操作である。この場合の除雄は,花粉が成熟する前の時期に行う必要があり,一般には人手により,未裂開の葯を完全に除去し,花粉が飛ばないようにする。イネでは花粉のほうが子房よりも温度に対する抵抗性が低いので,この差を利用して穂を温湯に浸して花粉のみを死滅させる方法もある。開花前に花の上部を切り除いて,ここから葯を取り捨てる作物も多い。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「除雄」の意味・わかりやすい解説

除雄
じょゆう

花のもつ雄性器官の機能を除くことで、雄しべを人為的に除去あるいは無能化し、それらがもつ花粉の受粉の機会あるいは機能を失わせること。この処理を行ったのちに、意図する種類の花粉をかけて、目的とする雑種をつくることができる。人手によるつぼみからの雄しべの除去と雄花序の切除、温湯や薬品による花粉無能化などのほか、多数の花からなる頭状花序をもつキクでは、花粉を水洗して集団除去をする。

[飯塚宗夫]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「除雄」の意味・わかりやすい解説

除雄
じょゆう
castration

植物交配の場合,自家受粉を避けるために未熟のうちにおしべ (雄ずい) を取除いたり,雄性の働きを停止する操作をいう。動物の去勢に対応する。

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