江戸中期の儒者、農政家。名は存(ながらう)、通称庄右衛門(しょうえもん)。鈍翁のほか、士道(しどう)、訥庵(とつあん)とも号した。明暦(めいれき)3年11月28日、対馬(つしま)藩の儒医の子として府中(ふちゅう)に生まれる。寛文(かんぶん)年中(1661~1673)江戸に出て木下順庵(きのしたじゅんあん)に学び、のち大和(やまと)に赴き心学を修めた。1673年(延宝1)帰国して藩に仕え、1680年家督を嗣(つ)ぎ100石を知行(ちぎょう)。1685年(貞享2)に『宗氏家譜』の編纂(へんさん)に従事、1698年(元禄11)久留米(くるめ)藩との筑後(ちくご)川境争いを解決し、その功により禄(ろく)50石を加増され、翌1699年郡奉行(こおりぶぎょう)となる。1700年(元禄13)より猪害(ちょがい)駆除に努力、10余年で数万頭のイノシシを除き、農業振興や対朝鮮貿易の増大に努めた。1708年(宝永5)郡奉行を辞し、同年3月に隠退し著述に従事。『水利問答』(1722ころ)『農政問答』(1716〜1736ころ)など120余の著書をなす。享保(きょうほう)17年6月24日病没。対馬府中の修善庵に葬られる。
[長野 暹 2016年5月19日]
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報
※「陶山鈍翁」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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