集会の自由(読み)しゅうかいのじゆう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

集会の自由
しゅうかいのじゆう

原則として,その目的,場所,方法などのいかんを問わず,集会を主催し,指導しまたは参加するなどの行為につき公権力により妨げられ,または強制されない自由。集会は共通目的のため多数人が一定の場所に集合するものである点で単なる群集と区別され,その集合が一時的である点で継続的かつ精神的な結合体である結社と区別される。日本国憲法は集会の自由を明文で保障するが (21条) ,この集会には集団行進も「動く集会」として含まれ,また集団示威運動 (必ずしも行進を伴うとはかぎらないが,他者の注目をひきつけようとする公然行為) も包含されると一般に理解されている。日本では集会を直接包括的に規制する法律はないが,各自治体が個別に定めた公安条例破壊活動防止法 (5条1項1号) あるいは道路交通法 (77条1項4号) などが集会の自由の保障との関係で問題となる。

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

集会の自由

集会を開いたり、集団で意思や主張を示すデモをしたりすることは、憲法21条で「集会の自由」として保障される。基本的人権の中でも重要な「表現の自由」の一つとされる。1963年、米国で人種差別撤廃を訴えて20万人以上が「ワシントン大行進」を行い、公民権法制定につながった。日本では60年に日米安保条約改定に反対する「安保闘争」でデモ隊国会を囲んだ。当時の岸信介内閣混乱の責任をとって総辞職した。

(2015-08-31 朝日新聞 朝刊 2総合)

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世界大百科事典 第2版の解説

しゅうかいのじゆう【集会の自由】

多数人が,特定の目的をもって,一時的に,一定の場所に集合する自由。共通の目的をもたない集合である群衆や共通の目的をもつが集合の態様が観念的・継続的である結社と区別される。この自由は,宗教活動,政治活動,文化活動などに対する国家の干渉からの解放を求める人々の戦いの旗印であり,市民革命を経た近代の諸憲法では,基本的人権の一種として広く承認されるようになった。もっとも,この権利の本性判然とせず,ドイツフランスでは,国民の集団的意思形成の自由そのものに求められるが,イギリス,アメリカでは,内部的・対外的な表現行為の要素に注目して,表現の自由の一種と観念されている。

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大辞林 第三版の解説

しゅうかいのじゆう【集会の自由】

憲法が保障する基本的人権の一。多人数が一定の目的をもって集合する自由。 → 結社の自由

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世界大百科事典内の集会の自由の言及

【公安条例】より

…公安条例のない地方公共団体では道路交通法による取締りがなされているが,公安条例のあるところでも条例と道路交通法による二重の取締りがなされ,公安条例のある地方とそうでない地方との間には集団行動の規制という点では本質的な違いはみられないようである。 日本国憲法21条は,結社の自由,表現の自由と並んで集会の自由を保障しており,集会はもちろんのこと,集団行進および集団示威運動も集会の意思の表現形態ないしいわば〈動く集会〉として集会の自由の保障の内容をなすものとみることができるが,対外的意思表示の面それ自体を独自にとらえてむしろ端的に表現の自由の保障の内容と解することも可能である。実際マス・メディアを積極的に利用することのできない一般の国民が,その意思を表現する手っとり早い方法として,集団行進等の意義が力説されることが多い。…

※「集会の自由」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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