集光レンズ(読み)しゅうこうれんず

日本大百科全書(ニッポニカ) 「集光レンズ」の意味・わかりやすい解説

集光レンズ
しゅうこうれんず

光を望む方向または場所に集中させることを目的とするレンズ、またはレンズ系。像を結ぶことを目的としないので、高級レンズのような厳密さを要求されない。いちばんよく知られているのは、点光源凸レンズ焦点に置いて、平行光線を望む方向に送るコリメーターとよばれる装置に用いられる場合である。そのほか平行光線や発散光線をレンズを使って、その焦点または像点に集める場合もある。

 顕微鏡において試料を強く照らしたり、対物レンズの倍率分解能を発揮させるのに必要な開口数の照明光を得るために、ステージの下にコンデンサーとよばれる集光レンズが取り付けられている。スライドプロジェクター引伸し機では、投影する画像を明るく照らすため、光源と画像との間に集光レンズを用いる。レンズのかわりに反射鏡を使う場合もあり、これは集光鏡といわれる。

[三宅和夫]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「集光レンズ」の意味・わかりやすい解説

集光レンズ
しゅうこうレンズ
condenser

レンズの一種単独または複合の凸レンズで,入射光線を収束するレンズ。分散 (拡散) レンズに対して一般にはコンデンサと呼び,光源から発する光を集めて投光する映写機,引伸し機,スポットライトなどに用いられる。

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