松平定信(さだのぶ)編纂(へんさん)の古宝物図録集。定信の好古癖から古器、古画、古書などを模写させていたが、鐘銘、碑銘、兵器、銅器、楽器、文房、扁額(へんがく)、印章、法帖(ほうじょう)、古画の10種について集大成したもの。85巻。1859点収載。儒臣広瀬蒙斎(もうさい)(名は典。1768―1829)が依命執筆した1800年(寛政12)の序があり、成稿年と推定される。玉石混交だが、各宝物の標題、所在、寸法を記述、貴重な考古学資料を含む。刊本に国書刊行会本(1908)があり、後篇(こうへん)32巻は古画肖像部で、松平康民(やすたみ)により着色大型折本として1892年(明治25)刊行された。
[石山 洋]
『斎藤忠著『日本考古学史』(1974・吉川弘文館)』
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…しかし日本では宋代の金石学は広まらず,江戸時代に入り《大日本史》が編さんされるころにようやく,歴史が考証的に研究されはじめ,那須国造碑など金石文への注意が払われるようになった。その後,元禄時代以降,鐘銘,碑文などの収集が行われ,松平定信は《集古十種》(1800)を編み,寛政当時の金石・考古資料の集成を試みている。こうした背景のもとに江戸時代後期にいたって,日本の金石学は国学や清朝の考証学の影響下で本格的となった。…
…遠近法を採用し,描線は銅版画のそれに倣い,明暗法を多用するなど,西洋画学習の成果がみられる。また96年には定信の命を受け《集古十種》編纂のため,畿内の古社寺に所蔵されている古書画類の調査と模写を行った。このころから精力的に旅をし,多くの文人墨客と交わって知己を得る。…
※「集古十種」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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