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電子スピン共鳴 でんしスピンきょうめい electron spin resonance

翻訳|electron spin resonance

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

電子スピン共鳴
でんしスピンきょうめい
electron spin resonance

ESRと略記する。電子スピンによる共鳴で,対象とする試料の磁性によって,常磁性共鳴強磁性共鳴反強磁性共鳴フェリ磁性共鳴などに分けられる。

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デジタル大辞泉の解説

でんしスピン‐きょうめい【電子スピン共鳴】

不対電子が、外部から磁界を作用させると、そのスピン磁気モーメントによって特定の周波数電磁波、主にマイクロ波を吸収する現象。結晶の磁性の研究などに広く利用。ESR(electron spin resonance)。

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栄養・生化学辞典の解説

電子スピン共鳴

 電子常磁性共鳴とほぼ同義.磁場中におかれた試料が,試料の中の不対電子に由来する磁気モーメントの配向の変化をともなって電磁波を共鳴的に吸収する現象.

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世界大百科事典 第2版の解説

でんしスピンきょうめい【電子スピン共鳴 electron spin resonance】

物性測定のための磁気共鳴吸収法の一種で,ESRと略称する。電子常磁性共鳴と同義に使われる。直接的な測定対象は,電子スピンの磁気モーメントであるが,その挙動を通じて,不対電子をもつ原子,分子,および固体の電子状態に関する知見を得ることができる。1945年ソ連のザボイスキーEvgenii Konstantinovich Zavoiskii(1907‐ )により装置が試作されて以来,物理方面では無機物質の物性研究に,また化学方面では有機化合物の遊離基の研究に使われ,固体物理,錯体化学有機電子論放射線化学光化学電気化学などの発展に寄与した。

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大辞林 第三版の解説

でんしスピンきょうめい【電子スピン共鳴】

磁場中に置かれた原子の不対電子が、特定の周波数の電磁波(マイクロ波)を吸収して、エネルギーの低いスピン状態からエネルギーの高いスピン状態に移り変わること。分子中の電子構造の解析などに用いられる。 ESR 。

出典|三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

電子スピン共鳴
でんしすぴんきょうめい

電子スピンによる磁気共鳴のこと。1945年にソ連のザボイスキーEvgeny Konstantinovich Zavoisky(1907―76)によって初めて行われた。スピンsの電子(磁気モーメントμ)を磁界Hの中に置いて次の条件を満たす周波数νの電磁波を加えると磁気共鳴がおこる。
  ν=(μ/sh)H (hはプランク定数)
 νは1万ガウスの磁界中では28ギガヘルツ、すなわち波長1.07センチメートルのマイクロ波となるが、1980年以降は10万ガウス以上の磁界も用いられるので遠赤外光まで及んでいる。固体などでは熱平衡になっている系の共鳴による電磁波の吸収をエレクトロニクス的に観測する方法がとられる。物質中に存在する電子スピンとしては、磁性イオンや分子の自由基に類するものなどがあるが、いずれも周囲の結晶電界の影響を大きく受けることが多い。また、常磁性結晶のような磁性化合物においては、それに加えて磁性イオン間の相互作用が大きい。したがって、磁気共鳴の様相は複雑になるが、その解析から磁性イオンのふるまいが明らかにされ、結晶などの磁性そのものの解明に大いに役だっている。さらに常磁性物質は、相互作用の大きさで決まる一定温度以下で、強磁性、反強磁性などに転移するが、それらについても磁気共鳴の研究が行われている。また、化学、生物学的研究にも広く利用されている。[伊藤順吉]
『伊達宗行著『新物理学シリーズ20 電子スピン共鳴』(1978・培風館) ▽大矢博昭・山内淳著『電子スピン共鳴――素材のミクロキャラクタリゼーション』(1989・講談社) ▽池谷元伺・三木俊克著『ESR顕微鏡――電子スピン共鳴応用計測の新たな展開』(1992・シュプリンガー・フェアラーク東京)』

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