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音楽療法

朝日新聞掲載「キーワード」の解説

音楽療法

音楽を聴いたり、楽器を演奏したりすることで心や体を癒やし、よりよい状態へ導く治療烹近代の音楽療法は、第2次世界大戦を経験した兵士の精神的治療としてアメリカで盛んになり、欧米を中心に発展してきた。日本では2001年、日本音楽療法学会が設立され、音楽療法専攻課程を設ける音楽学校も増えている。学会(理事長=日野原重明・聖路加国際病院理事長)が認定する音楽療法士は約2千人(2月現在)。

(2011-05-02 朝日新聞 朝刊 奈良1 1地方)

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百科事典マイペディアの解説

音楽療法【おんがくりょうほう】

ミュージック・セラピーとも。第2次大戦後活発になった医療法の一つ。音楽をきいたり演奏したりすることによって,身体障害や精神病の治療を促進するもので,現在は,テクノストレスや職場の心身症老人性認知症(痴呆)の予防や治療に効果が期待されている。
→関連項目芸術療法バックグラウンド・ミュージック

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大辞林 第三版の解説

おんがくりょうほう【音楽療法】

病気を治したり、不安や痛みを和らげるために音楽を聴かせたり演奏させたりする治療法。障害児の療育にも用いられる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

音楽療法
おんがくりょうほう

音楽が人間の生理と心理に及ぼす機能的効果を利用して、心身の健康のために音楽を心理療法として応用すること。古くはギリシア神話や『旧約聖書』のなかにも音楽を病気治療に用いた例がみられるし、また人間の心身に取りついた病魔を音を用いた呪術(じゅじゅつ)によって追い払おうとする呪術医師による音楽療法の伝統は世界各地に存在する。しかし現在、欧米を中心に行われているのは、第二次世界大戦を境に生まれた科学主義音楽療法で、戦争による心身障害克服のために開発された。音楽療法の領域は、精神医学や精神身体医学の心理的分野から、いわゆる人間形成一般にまで及び、その活動範囲も精神科病院から特殊教育施設、非行関係施設、老人施設、ストレスの多い職場などへと広がっている。その使われ方は、単調な作業場や待合室でのストレス緩和剤としてのBGM(バックグラウンド・ミュージック)の使用、自閉症児などに対してのリズム刺激による反応の活発化、好みの楽器で即興演奏を誘発させ自己表現の実現を図る表現療法、合奏を通じて集団所属感、役割意識などを喚起する合奏式コミュニケーション法、言語・身体運動障害のリハビリテーションへの音楽の応用などさまざまである。これら種々の療法を統一する理論はまだ確立していないが、アメリカでは音楽療法士music therapistの養成も行われており、臨床と結び付いた研究が進められている。[川口明子]

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世界大百科事典内の音楽療法の言及

【芸術療法】より

…とくに精神科の疾患がその対象となり,今日ではほとんどの精神病院で盛んに行われている。芸術のジャンルに合わせて,人物や風景を描かせる絵画療法,作曲・合唱・鑑賞をさせる音楽療法,俳句や詩文を作らせる詩歌療法,ドラマを演じさせる心理劇,音楽に合わせて踊らせる舞踊療法などに分かれるが,治療の主眼はむろん優れた芸術作品を作り出すことにあるのではなく,さまざまの表現活動や創造体験を通して自己の内面を吐露し,洞察し,変容させていく過程にある。 芸術療法の起源はきわめて古く,アリストテレスが悲劇の効用としてカタルシスを説いた古代ギリシアにさかのぼり,当時〈音楽の処方〉として竪琴が用いられた記録もある。…

※「音楽療法」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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