風切(読み)かざきり(英語表記)rimex

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

風切
かざきり
rimexremiges

鳥類のの骨格に直接付着している堅い羽、すなわち風切羽の集合をいう。翼の後縁を形成して、飛翔(ひしょう)に重要な働きをする。外側から内側にかけて二つ、または三つに区分される。翼角(手首にあたる)から外側のものは、掌骨と第2指の指骨(第1、3指は矮小(わいしょう)化し、第4、5指はない)につき、初列風切primariesという。初列風切羽は、多くの鳥で10枚あるが、スズメ目では最外方のものが退化して9枚のものがあり、サギ類、カモ類などは11枚、カイツブリ類、フラミンゴ類などは12枚ある。一方、飛翔できない鳥では、ヒクイドリ類3枚、キーウィ4枚のように数が減っているものがあり、またレア類の12枚とダチョウの16枚はすべて飾り羽に変形している。翼角の内側の尺骨に付着しているものを次列風切secondariesという。次列風切羽の枚数は、ハチドリ類の6枚または7枚から、長大な翼のあるワタリアホウドリの32枚まであり、一般に翼の長いものほど枚数が多い。スズメ目では、ほとんどが9枚である。次列風切羽のうち、もっとも内側の3枚はしだいに短く階段状に重なる場合が多く、また飾り羽に変形することがあり、とくに三列風切といわれることがある。滑翔gliding flightまたは帆翔soaring flightするときは、翼全体が横いっぱいにほぼ水平に保たれて、揚力のみを発生させるが、博翔(羽ばたき飛行)flapping flightするときの初列風切は、打ち下ろしと打ち上げに伴い推力をも発生させ、鳥はこの力によって空気中を進むことができる。外方の数枚は飛翔にあたって互いに間隔を開いて隙間(げきかん)翼を形成し、翼端失速を防ぎ、打ち下ろしに際しては1枚ずつねじれてプロペラ効果による推力を発生させ、打ち上げに際しては隙間を空気が流れて力のロスを小さくしている。次列風切は内翼の後縁として、揚力の発生の一端を担っている。[竹下信雄]

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デジタル大辞泉の解説

かざきり【風切】[書名]

石田波郷の俳句集。昭和18年(1943)刊行。
石田波郷の主宰による俳誌。古典俳句を研究する風切会の機関誌として昭和18年(1943)に刊行するが、一号のみで終わる。

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精選版 日本国語大辞典の解説

かざ‐きり【風切】

〘名〙
※大智度論天安二年点(858)六二「六つの翮(カサキリ)成就しぬるときに、則ち能く遠く飛ぶべし」
② 船の上に立てて、風の方向を見る旗。風見(かざみ)。〔日葡辞書(1603‐04)〕
③ 桟瓦(さんがわら)葺きの切妻屋根で、螻羽(けらば)に近く、棟から軒まで葺き下ろした丸瓦。風切瓦。風切丸。〔日本建築辞彙(1906)〕

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