コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

饕餮文 とうてつもん tao-tie-wen

6件 の用語解説(饕餮文の意味・用語解説を検索)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

饕餮文
とうてつもん
tao-tie-wen

中国の古銅器に見られる獣面文様。饕餮とは,『春秋左氏伝』の杜預の注では,「財を貪(むさぼ)るを饕といい,食を貪るを餮という」とし,また『呂氏春秋』(先識覧)に「周鼎に饕餮を著し,首ありて身なし。

本文は出典元の記述の一部を掲載しています。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

デジタル大辞泉の解説

とうてつ‐もん〔タウテツ‐〕【××餮文】

中国、殷(いん)・周代の青銅器などに使われた獣面文様。大きな目と口、曲がった角、爪(つめ)のある足などを特色とする。

出典|小学館 この辞書の凡例を見る
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

百科事典マイペディアの解説

饕餮文【とうてつもん】

中国,殷周時代の青銅器にみられる一種の怪獣文。大きな口,誇張された目,曲がった角などを特徴とする奇怪な獣面を左右対称に表現する。殷周青銅器の基本的文様で,これから【き】竜(きりゅう)文,【き】鳳(きほう)文などが生まれた。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. ご提供する『百科事典マイペディア』は2010年5月に編集・制作したものです

世界大百科事典 第2版の解説

とうてつもん【饕餮文 tāo tiè wén】

中国,殷・周時代の青銅器に表された怪獣面の文様。《春秋左氏伝》によれば,縉雲氏にできの悪い息子がおり,飲食や財貨をむさぼり,身よりのない者や貧乏人まで苦しめた。そこで人々は彼を饕餮と呼んだという。饕は財貨をむさぼること,餮は飲食をむさぼることを意味する。舜が尭帝の下で実際の行政を担当していたとき,渾敦(こんとん),窮奇(きゆうき),檮杌(とうごつ)ら悪人を世界の果てに追放したが,饕餮もその一人として追放を受け,大地の果てにあって土地の精霊たちが悪さをなすのを防いでいるという。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

大辞林 第三版の解説

とうてつもん【饕餮文】

中国古代、特に殷周代の青銅器に施されている怪獣面文様。曲がった角つの、大きくとび出した目を特色とする。

出典|三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

饕餮文
とうてつもん

中国、殷(いん)・周時代の、多くは青銅器に表現された怪獣文の一種。獣面紋とよばれることもある。青銅器のほか、骨角器、玉器などにもこの文様がみられることがあり、長期間にわたって愛用された文様である。この命名は宋(そう)代に始まる。呂大臨(りょたいりん)著の『考古図』(1092)の「呂氏春秋」に「周の鼎(てい)に饕餮を著す、首ありて身(からだ)なし、人を食(くら)っていまだ咽(いん)せず、害その身に及ぶ」とあることから名づけられたとあり、今日までこの名称が踏襲されている。この文様は新石器時代晩期の良渚(りょうしょ)文化期までたどれることが知られている。その妖気(ようき)を放つ面貌(めんぼう)は見る人をして畏怖(いふ)せしめるばかりでなく、神々の世界へと誘うごとくである。[武者 章]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典内の饕餮文の言及

【殷周美術】より

…最大のものは1974年鄭州張寨発見品中の1点で通高1m,重さ86.4kgある。器腹上部と四脚に饕餮文(とうてつもん)をつけ器腹四周は乳丁文で飾る。青銅容器には他に鬲(れき),尊,觚(こ),斝(か),利器には斧,刀子,鉞,戈,鏃があり,これら青銅器はすべて薄造りで文様は饕餮文のほか弦文,夔文(きもん),雷文がある。…

【青銅器】より

…これらの神像は前の時期と比べて飛躍的に種類が増すが,それらは各種の野生動物から採用された身体部分(牡羊,水牛,野牛等々の角,ミミズクの毛角,虎の耳,象の鼻,毒蛇の頭,猫科の動物の足先,鳥の羽根,嘴等々)のいくつかをもって合成されたもので,後世,とか鳳凰とか呼ばれることになる類である。それらのうち青銅器の上で目だつ部分に大きく扱われる饕餮文は,支配者の族の遠い先祖と信ぜられた天神であり,小さく扱われるのは彼らに臣従する族の祖先神,その支配する土地の自然神の類と考えられる。この時期には図像の表現形式も多様化し,手のかかったものとなる。…

【中国美術】より

…神像や仏像が人間の姿を借りながら人間を超えた力を表すのと同様に,青銅器は神像や仏像の出現する以前に,物そのものの存在感を神的な力にまで高めたものである。青銅器に付せられた牛,虎,象,鴟鴞(しきよう),蟬などの文様は,古代のさまざまな神格を表すものとも考えられ,また各種の抽象的な図形も何か神秘的な力をもつものかもしれぬが,とくに饕餮文(とうてつもん)と呼ばれる大きな目玉を中心とした抽象的な獣面文は青銅器のごく初期からその萌芽があり,しだいに発達してつねに青銅器装飾の中心となっている。また雲雷文と呼ばれる一種の回線文は饕餮文や鳥獣文を浮きたたせる地文になっているが,古いものではむしろ饕餮の体軀そのものを形成している。…

※「饕餮文」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

饕餮文の関連キーワード綏遠青銅器青銅器青銅器時代馬具夔鳳文虺竜文古銅器銅器彝器

今日のキーワード

トランスアジア航空

台湾・台北市に本拠を置く航空会社。中国語名は復興航空。1951年、台湾初の民間航空会社として設立。83年に台湾の国産実業グループに経営移管され、組織改編を実施した。92年に国際チャーター便の運航を始め...

続きを読む

コトバンク for iPhone