骨法(読み)コッポウ

デジタル大辞泉の解説

こっ‐ぽう〔‐パフ〕【骨法】

骨組み。骨格。
根本となる規定。また、基礎となる枠組み。「最新技術の骨法を将来する」
芸道などの急所となる心得。こつ。「師の芸の骨法を会得する」
礼儀や故実の作法。
「礼儀―弁(わきま)へたる者一人(いちにん)もなし」〈平家・一〉
骨法用筆」の略。

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百科事典マイペディアの解説

骨法【こっぽう】

中国の絵画用語。対象の形態の根源にあるもので,これを把握することが絵画制作上の主眼点とされる。謝赫(しゃかく)の六法の考え方によればその把握の手段は用筆,すなわちデッサン力である。この語は主として人物画についていわれたが,のち絵画全般にわたって適用されるようになり,気韻(精神性・生命感)と直結させる見方も生じた。

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世界大百科事典 第2版の解説

こっぽう【骨法 gǔ fǎ】

中国画の用語。5世紀,南斉末の画家,謝赫(しやかく)の画の六法の第二則〈法用筆〉に由来する。謝赫は絵画の骨格を形成するものは用筆すなわち線描だと考えた。これは古代・中世の絵画の特質でもあり,線描による明確な輪郭線に,随類賦彩つまり固有色がほどこされた。中唐以降,いわゆる水墨画が成立すると,筆のさまざまなタッチや墨の濃淡の運用で,輪郭線と固有色は否定され,形と色は相対的なものと考えられるようになったが,筆と墨とは楕円の二つの焦点のように,絵画構成の二つの極であり,筆は客観性を,墨は主情的なものをそれぞれ象徴した。

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大辞林 第三版の解説

こっぽう【骨法】

体の骨組み。骨格。
芸術・芸道などの奥義。こつ。
基本となる規定。また、基礎・基盤。 「 -を伝へし故/蘭学事始」
礼儀作法。 「滝口の-わすれじとや/平家 4
中国画の用語。南宋の謝赫しやかくの用いた骨法用筆に由来。六法ろつぽう中の第二位。

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精選版 日本国語大辞典の解説

こっ‐ぽう ‥パフ【骨法】

〘名〙
① 身体の骨ぐみ。骨格。また、骨相。建造物などにもいう。
懐風藻(751)大津皇子伝「太子骨法、不是人臣之相」 〔史記‐淮陰侯伝〕
② 根本となる規定。基本的な法規。また、一般的に、基礎。基盤。
※高野山文書‐観応二年(1351)二月一二日・鞆淵庄下司百姓和談起請置文「於当庄公事法者、准旧領諸庄例、大検注治定以後、細々公事、両方共可骨法
礼儀故実などの作法。
※明衡往来(11C中か)上末「就中歌舞事已以無骨法
※高野本平家(13C前)四「滝口の骨法(コッハウ)わすれじとや、鷹の羽にてはいだりける的矢一手ぞさしそへたる」
④ 芸術、芸事などの神髄。奥儀(おうぎ)。こつ。風(ふう)
※釈氏往来(12C後)一〇月日「舞童、殊撰定骨法之輩、被献覧哉」
[語誌]本来の漢語の用法では、身体の骨格の意味を表わしたが、そこから転じて、物事の根本を表わすようになった。特に、中世では、③のように故実や礼儀作法の有り様やしきたりを表わしたり、学問や芸道の根本的な技法や優れた勘の働きや神髄を表わしたりした。

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