高久村(読み)たかくむら

日本歴史地名大系 「高久村」の解説

高久村
たかくむら

[現在地名]那須町高久甲たかくこう高久乙たかくおつ高久丙たかくへい

那珂川余笹よささ川に挟まれた那須岳南東麓に点在する諸村の総称で、黒羽藩の「創垂可継」封域郷村誌巻二で高久組に属した上瀬縫かみせぬい(一二、カッコ内の数値は家数、以下同じ)、下瀬縫(九)芦野又あしのまた(九、芦ノ又とも)、前藤橋(一)廻り屋めぐりや(六、廻り谷とも)渡久保わたくぼ(二)桜久保さくらくぼ(四)弓落ゆみおとし(八)菱喰内しくうち(六)薄室うすむろ(一五)茅沼かやぬま(一一)山梨子やまなし(一〇)ひとつもみ(一三、一ッ樅とも)北条ほうじよう(一五)小屋こや(二四)長南寺ちようなんじ(九)大深堀おおふかほり(八)小深堀こふかほり(一〇)火槍ひやり(四〇)広谷地ひろやじ(六)横沢よこざわ(二二)室野井むろのい(一三)宇田島うだしま(一〇)六土地ろくとうじ(五、六斗地とも)蕪中かぶちゆう(四)上半俵かみはんぴよう(二六)、下半俵(家数記載なし)茗荷沢みようがざわ(一六)田代たしろ(一二)松子まつご(三四)筒地つつじ(六)丸山まるやま(五)岡室おかむろ(七)、茂士沢(亡村となる)に本村(二六)、それに記載を欠くが後藤橋ごとうばしを合せた三六ヵ村を含み、同巻一では、このうち松子村は独立村として扱い、上瀬縫村以下二九ヵ村ははら村の、筒地村以下三ヵ村は高久本村の枝村としてあげられる。


高久村
たかくむら

[現在地名]会津若松市神指町高久こうざしまちたかく

阿賀川川の間にあり、東は界沢さかいざわ村、北は河沼郡中目なかのめ(現湯川村)、西の阿賀川対岸は河沼郡塚原つかはら(現会津坂下町)、南は横沼よこぬま村。会津盆地のほぼ中央にあたり、高久堰の水利に恵まれ、越後街道の駅所であった。慶長一八年(一六一三)北北東六町の地から現在地に移ったという(新編会津風土記)。その二年前の慶長一六年会津地方は大地震に襲われ、甚大な被害を受けているので、元の地も被害を受けたか、あるいは越後街道が勝負沢しようぶさわ峠通行不能により付替えになったためかは不明。


高久村
たかくむら

[現在地名]桂村高久

那珂川右岸の低地と西部の山地の間に広がる洪積台地上に位置する。東は上圷かみあくつ村。康安二年(一三六二)の佐竹義篤譲状(秋田県立図書館蔵)に「福王丸分 大山氏、一、那珂西高久半分大山村次内田村清水庵知行して福王を可扶持也」とみえる。文禄四年(一五九五)の中務大輔当知行目録(同館蔵)には「たかく」とあり、寛永一二年(一六三五)の水戸領郷高帳先高に「高久村」とある。「水府志料」によると村の東西一里余・南北二〇町余、戸数はおよそ七一、「人家所々に散在す。山谷あり」と記される。高野こうや村との境の山中に燧石を産し、同書の「物産」の項には「王父石 ヒウチ石 諸沢、那賀、下小瀬、高久等の村に産す」とある。


高久村
たかひさむら

[現在地名]吉川町高久

高富たかどみ村の南に位置し、村の西を古利根川、村内中央を二郷半領にごうはんりよう用水、東を大場おおば川がそれぞれ南流している。元禄八年(一六九五)の検地で東の二ッ沼ふたつぬまを分村したといわれる(風土記稿)。田園簿に村名がみえ、田高五一九石余・畑高七二石余で、幕府領、ほかに野銭永一八文、密厳みつごん院領一〇石。深井氏を称する旧家友之助家は山内上杉家・岩付太田氏に仕え、天正一八年(一五九〇)当地に移って新田開発を行ったという(同書)。化政期の家数四〇(同書)。「郡村誌」によると戸数六七・人口三四三、馬八・農船三九。


高久村
たかくむら

[現在地名]大和村高久

桜川右岸にあり、北は大国玉おおくにたま村。古くは竹来と記し、寛喜元年(一二二九)七月一九日の将軍藤原頼経袖判下文(真壁文書)、文永六年(一二六九)二月一六日の沙弥敬念真壁時幹譲状(同文書)に竹来郷とある。また弘安大田文には「竹来八丁二段六十歩」とある。

至徳元年(一三八四)の鎌倉御所氏満寺領寄進状(円覚寺文書)に、

<資料は省略されています>

とあり、足利氏満が郷内の中根なかね村を円覚寺に寄進している。


高久村
こうきゆうむら

[現在地名]白鳥町ろく

おり村の北東、長良川の支流牛道うしみち川の上流右岸山地に立地。折村・藤林ふじばやし村と合せて折三ヶ村と称した。慶長郷帳では「うしミつ(牛道)・中西共」の内と推定される。正保郷帳に村名がみえ、田方一一石余・畑方五五石余。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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