日本歴史地名大系 「那須町」の解説 那須町なすまち 栃木県:那須郡那須町面積:三七二・七〇平方キロ郡の北端に位置する。北は福島県白河市・同県西白河郡西郷(にしごう)村、東は同県東白川郡棚倉(たなぐら)町・西白河郡表郷(おもてごう)村、南西は黒磯市、南は黒羽(くろばね)町。北西から西にかけて標高一九一七メートルの火山茶臼(ちやうす)岳を中心とする那須岳の五峰が連なり、東部は八溝(やみぞ)山地が南北に続く。那須五峰東面の広大な斜面と裾野は高原状となり、八溝山地は西側にいくつかの細かい谷を刻む。両山塊の間には広い丘陵地帯が展開し、町域の地形は大きく三分される。那須岳山麓に源を発し南流する黒(くろ)川は、町域の南東部で南流してきた奈良(なら)川を合せた三蔵(さんぞう)川を左岸に、余笹(よささ)川を右岸に合せ、南東端で那珂川に合流する。古代にはこの合流点付近から黒川、三蔵川沿いと北上する東山道が通じ、中世にはこれら東部の小河川の流域に、芦野氏のほか那須氏一族の伊王野氏・稲沢氏らが居館を構え一帯に勢力があった。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「那須町」の意味・わかりやすい解説 那須〔町〕なす 栃木県北部,那珂川の最上流部の丘陵地にある町。 1954年芦野 (あしの) 町と那須,伊王野 (いおうの) の2村が合体して成立。古来から那須一族の所領地。かつて中心地区は東部の芦野であったが,明治以後黒田原に移った。耕地は標高 300~600mの谷間に散在。火山灰土のやせた畑地が多く,米とタバコが主要農産物。畜産では乳牛の飼育が盛ん。北西部には那須火山群があり,その南東には那須高原が広がる。山腹には那須湯本温泉をはじめ多くの温泉があり,観光・保養地として著名。町域の一部は八溝県立自然公園,日光国立公園に属する。 JR東北本線,東北自動車道が通る。面積 372.34km2。人口 2万3956(2020)。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by