高井戸(読み)たかいど

百科事典マイペディアの解説

高井戸【たかいど】

現在の東京都杉並区南部,上高井戸・下高井戸・高井戸東・高井戸西に引き継がれた地名。古くは武蔵国多摩郡のうち。高井土とも書いた。江戸時代には甲州道中宿駅として栄え,内藤新宿が1699年に伝馬業務を開始するまでは高井戸宿が同道中の第1宿であった。高井戸宿は合宿である下高井戸宿(江戸寄り東方)と上高井戸宿西方)の総称で,月の前半15日を下高井戸宿が,後半15日を上高井戸宿が勤め,内藤新宿と次宿である布田宿(布田五宿とも,現調布市)との間を継ぎ送った。宿建人馬はいずれも25人・25匹。1843年には上・下の高井戸宿に本陣各1があり,旅籠屋は下高井戸宿が3軒,上高井戸宿が2軒(《宿村大概帳》)。承応年間(1652年−1655年)の玉川上水開削時,高井戸村内が水路用地となり,北西方に与えられた代地に村人が移住して高井戸新田を開発,のち中高井戸村と改称。1889年上・中・下の高井戸村ほか3ヵ村が合併して高井戸村が成立,1926年に町制を施行。

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世界大百科事典 第2版の解説

たかいど【高井戸】

武蔵国多摩郡の甲州道中の宿駅。現在の東京都杉並区南部の地域で,上高井戸,下高井戸,高井戸東,高井戸西の町名があり,京王帝都井の頭線,京王線が通じる。江戸時代に上高井戸宿,下高井戸宿が置かれた。江戸時代前期の《武蔵田園簿》には上高井土村,下高井土村とある。両宿は2宿で一継ぎとし,上15日は下高井戸宿,下15日は上高井戸宿で継ぎ立てた。下高井戸宿から東へ江戸日本橋まで4里(16km足らず),内藤新宿まで2里。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

高井戸
たかいど

東京都杉並区南部にある地区。京王電鉄井の頭線高井戸駅を境に高井戸東と高井戸西に分かれる。さらに甲州街道(国道20号)沿いに下(しも)高井戸と上高井戸がある。甲州街道第二の宿場町高井戸は日本橋から約16キロメートルで、下宿(しもじゅく)は下高井戸、上宿(かみじゅく)は上高井戸に設けられ、月の前半は下宿、後半は上宿が伝馬(てんま)役を受け持った。下高井戸4丁目にある宗源(そうげん)寺の高井堂(不動堂)が地名の由来といわれるが、また伝説の掘かねの井戸があったことによるともいわれる。玉川上水跡は玉川上水公園となっている。中央自動車道の起点、高井戸インターチェンジがある。

[沢田 清]

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精選版 日本国語大辞典の解説

たかいど たかゐど【高井戸】

東京都杉並区南東部の地名。江戸時代、甲州街道の二番目の宿駅(下高井戸・上高井戸)が置かれていた。高井土。高井堂。

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