新撰 芸能人物事典 明治~平成 「高橋悦史」の解説
高橋 悦史
タカハシ エツシ
- 職業
- 俳優
- 生年月日
- 昭和10年 8月2日
- 出生地
- 大阪府 岸和田市宮本町
- 学歴
- 岸和田高卒 立教大学文学部英米文科〔昭和33年〕卒
- 経歴
- 小学2年の時に父を亡くし、母の手一つで育てられる。高校2年までは野球少年であったが、試合に負けた責任を取り退部した後、演劇に興味を持ち、特に文学座の稲垣昭三に憧れた。上京して立教大学に学び、昭和33年NHK俳優養成所に入所。35年卒業と同時に卒業生で劇団三十人会を結成、またNHKとも契約、声優としてデビュー。やがて、飯沢匡の勧めで文学座の第3期研究生となり、42年文学座座員に昇格。「友絵の鼓」で初舞台。以後、「かもめ」「ガラスの動物園」「飢餓海峡」「華々しき一族」「おりき」「桜の園」「乱―かな女堂之書」などに出演。平成2年文学座を退団しフリー。映画では、「日本のいちばん長い日」「斬る」「肉弾」「赤毛」「吶喊」「ブルークリスマス」「EAST MEETS WEST」などの岡本喜八監督作品や、「戦争と人間」「金環蝕」「不毛地帯」「天保水滸伝」「皇帝のいない八月」などの山本薩夫監督作品に多く出演。ムード作りのうまい性格俳優として定評を得た。テレビ時代劇「鬼平犯科帳」では、2代目中村吉右衛門の演じる長谷川平蔵を補佐する与力・佐嶋忠介役で人気を博し、膵臓がんとの闘病中、同作の劇場作で佐嶋役を演じたのが遺作となった。他の出演作に、映画「情炎」「エロス+虐殺」「旅の重さ」「日本の首領」「青春の門」「小説吉田学校」、テレビ「鳩子の海」「愛の哀しみ」「必殺仕舞人」などがある。
- 受賞
- エランドール賞〔昭和43年〕,芸術祭賞優秀賞〔昭和45年〕「花の館」
- 没年月日
- 平成8年 5月19日 (1996年)
- 家族
- 妻=高橋 光代(女優)
- 伝記
- 夫婦の階段 谷口 桂子 著(発行元 日本放送出版協会 ’99発行)
出典 日外アソシエーツ「新撰 芸能人物事典 明治~平成」(2010年刊)新撰 芸能人物事典 明治~平成について 情報