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高芙蓉 こう ふよう

デジタル版 日本人名大辞典+Plusの解説

高芙蓉 こう-ふよう

1722-1784 江戸時代中期の篆刻(てんこく)家。
享保(きょうほう)7年3月15日生まれ。甲斐(かい)(山梨県)の医師の子。20歳のころ京都にいき儒学をまなび,刻印をはじめる。のち秦(しん)や漢の古印を手本とした作風で篆刻界を一変させ,印聖とよばれた。池大雅,韓天寿,柴野栗山(りつざん)らとしたしかった。天明4年4月24/25/26日死去。63歳。本姓は大島。名は孟彪。字(あざな)は孺皮(じゅひ)。通称は逸記。別号に氷壑山人,三岳道者など。

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世界大百科事典 第2版の解説

こうふよう【高芙蓉】

1722‐84(享保7‐天明4)
江戸中期の書画家,篆刻(てんこく)家。姓は源氏。甲斐高梨で生まれ,高氏と称した。名は孟彪,字は孺皮。芙蓉は号。父は医者。芙蓉は医業を継ぐことを好まず,壮年のころ京都に遊学し,広く諸儒と交わり,儒者として子弟に教授した。書は篆隷をよくし,山水画に長じたが,篆刻を最も得意とした。秦漢の古篆を研究し,それによって日本の篆刻印学が一変したとされ,世に印聖と称せられる。書画の鑑識にも精通していた。【角井 博】

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

高芙蓉
こうふよう

[生]享保7(1722).3.15. 甲斐,高梨
[没]天明4(1784).4.24/25. 江戸
儒学者,篆刻家,画家。通称は大島逸記 (いつき) 。名は孟彪 (もうひょう) ,字は孺皮 (じゅひ) ,号は芙蓉。出生地にちなみ姓を高とした。 20歳頃に京都へ移住し儒学,金石学,篆刻,書画,武術を独修。儒学者として立つのが本意だったが,むしろ余技とした篆刻,作画で有名。篆刻は秦,漢の古印の復古を志し,当時日本で盛んだった明の刻風を一変させ,印聖と称された。絵画は宋元画を臨模し,柔軟な感覚による清楚な作風で知られる。池大雅円山応挙など当時の文人と広く交わり,指導的役割を果す。主要作品『古今公私印記』 (1760) ,『かんたん居 (かんたんきょ) 印譜』 (59) ,『芙蓉山房私印譜』 (86頃) ,『春渓松高図』 (53) ,主著『漢篆千字文』。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

高芙蓉
こうふよう
(1722―1784)

江戸中期の儒者、篆刻(てんこく)家。享保(きょうほう)7年3月15日、甲斐(かい)(山梨県)高梨に医師の子として生まれ、高氏の称はこの地名に、芙蓉の号は幼時に見慣れた富士山(芙蓉峰)にちなむといわれるが、以上は天明(てんめい)6年(1786)年紀のある墓碑銘を典拠としたもので、高梨の地名は過去にも現在にも存在しない。名は孟彪(もうひゅう)、字(あざな)は孺皮(じゅひ)。中岳画史、三岳道者などの別号がある。本姓は源、大島氏。通称は逸記といったが、しばしば姓名を変えた。20歳のころ京に出て儒学を学び、池大雅(いけのたいが)ら文人墨客と交わる。詩文書画に優れた才を示したほか、有職故実(ゆうそくこじつ)に通じ、説文(せつもん)や音韻の学にも造詣(ぞうけい)が深かったが、ことに篆刻に長じた。当時流行の低俗な明清(みんしん)風を退け、遠く秦漢(しんかん)の古印を手本に、格調高い作風を打ち出し、「印聖」とよばれる。天明(てんめい)4年3月、仕官のため江戸へ下ったが、到着後ほどない4月24日(26日とも)63歳で没した。[松原 茂]

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367日誕生日大事典の解説

高芙蓉 (こうふよう)

生年月日:1722年3月15日
江戸時代中期の篆刻家
1784年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

世界大百科事典内の高芙蓉の言及

【篆刻】より

…このような篆刻の流行と並行して篆刻に関する研究書や印譜が次々に刊行され,加えて大和古印の研究もおこり,ますます文人間に広まった。 江戸時代の最も大きな影響を及ぼした印人は京都の高芙蓉である。彼はそれまで流行した方篆雑体を低俗としてしりぞけ,秦漢印を尊び,古体の正制への復古を提唱した。…

※「高芙蓉」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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