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鬼谷子 きこくしGui-gu-zi

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

鬼谷子
きこくし
Gui-gu-zi

中国古代の縦横家の書。著者は蘇秦や張儀が学んだ鬼谷先生といわれるが,その実在は疑わしく,この書も後代の編纂らしい。戦国間の和戦に関する謀略,兵法について説いている。

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デジタル大辞泉の解説

きこく‐し【鬼谷子】

中国、戦国時代の思想家。縦横家の一人。鬼谷(山西省)に住んだのでこの名がある。蘇秦(そしん)合縦(がっしょう)策を、張儀(ちょうぎ)連衡(れんこう)策を教えたといわれる。姓名・生没年・事績未詳。鬼谷先生。
縦横学の書。1巻。鬼谷子の撰とも、後世の偽作ともいう。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plusの解説

鬼谷子 きこくし

?-? 江戸時代中期の卜占(ぼくせん)家。
江戸浅草馬道で鍼(はり)治療を業とする。雲などの自然現象をみて吉凶をうらなうのを得意とした。安永年間(1772-81)には100歳をこえていたという。根岸鎮衛(やすもり)の随筆集「耳嚢(みみぶくろ)」にその逸話がしるされている。

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世界大百科事典 第2版の解説

きこくし【鬼谷子 Guǐ gǔ zǐ】

中国の書名。縦横家の著作に取材し,その祖である鬼谷先生に仮託した後世の偽書。本書の眼目は〈人を制するを貴んで,人に制せらるるを貴ばず〉という点にある。そこで,利害好悪にとらわれた功利的な人間の織りなすもろもろの心理的・社会的実相を洞察し,そこに把握された人間心理や政治社会の必然的原理にのっとった,相手を意のままに制しうる絶対的な〈術〉の運用を論ずる。【麦谷 邦夫

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大辞林 第三版の解説

きこくし【鬼谷子】

中国、戦国時代の縦横家の書。一巻。蘇秦そしんや張儀の師である鬼谷先生の著とされるが、後人の偽作とみられる。戦国の世における外交の秘策を説く。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

鬼谷子
きこくし

中国、戦国時代の楚(そ)の思想家。またはその著書。彼は縦横家(じゅうおうか)の蘇秦(そしん)や張儀(ちょうぎ)の師と伝えられ、鬼谷先生とも称される。鬼谷とは本来、穎川(えいせん)陽城の地方名であるらしい。事跡は不明で、姓名を王(おうく)となすのは後世の捏造(ねつぞう)にすぎない。『鬼谷子』なる書は『漢書(かんじょ)』芸文志(げいもんし)にはみえず、『隋書(ずいしょ)』経籍志に至って初めて著録される。蘇秦の仮託、蘇秦と張儀の遺著からの抜粋編集ともいわれるが、おそらくは魏晋(ぎしん)のころの偽作であろう。現行本は、(ひこう)、反応、内(ないけん)、抵(しぎ)、飛箝(ひかん)、忤合(ごごう)、揣(し)、摩、権、謀、決、符言、本経陰符七術、持枢、中経の15編からなり、その大半が説得権謀の術を主題とする。なお、符言編は、『管子(かんし)』九守編の文章と重複する。[伊東倫厚]

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