鵜沢総明(読み)うざわふさあき

精選版 日本国語大辞典 「鵜沢総明」の意味・読み・例文・類語

うざわ‐ふさあき【鵜沢総明】

  1. 弁護士、法学者政治家。千葉県出身。東京帝国大学卒。明治大学総長、衆議院議員貴族院議員などを歴任。第二次世界大戦後の極東軍事裁判弁護人団長。主著政治哲学」「法律道徳との関係」。明治五~昭和三〇年(一八七二‐一九五五

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20世紀日本人名事典 「鵜沢総明」の解説

鵜沢 総明
ウザワ フサアキ

明治〜昭和期の弁護士,法学者,政治家 明治大学総長;衆院議員(政友会);貴院議員(勅選);極東国際軍事裁判日本側弁護団長。



生年
明治5年8月2日(1872年)

没年
昭和30(1955)年10月21日

出身地
千葉県茂原市

別名
幼名=惣市

学歴〔年〕
東京帝大法科大学独法科〔明治32年〕卒

学位〔年〕
法学博士〔明治41年〕

経歴
明治32年弁護士を開業。38年の日比谷焼打ち事件大逆事件、大阪松島遊廓事件、永田軍務局長を刺殺した相沢中佐事件、帝人事件など明治〜昭和の刑事大事件の弁護に当たり、戦後は極東国際軍事裁判(東京裁判)の日本側弁護団長として無罪論を展開した。一方明治41年以来、衆院議員当選5回、政友会で総務委員などを務め、昭和3年勅選貴族院議員。また明大教授を永く務め、9年以来明大総長を4度務めた。15年大東文化学院総長。主著に「政治哲学」「法律哲学」などがある。

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新訂 政治家人名事典 明治~昭和 「鵜沢総明」の解説

鵜沢 総明
ウザワ フサアキ


肩書
衆院議員(政友会),貴院議員(勅選),極東国際軍事裁判日本側弁護団長,明治大学総長

別名
幼名=惣市

生年月日
明治5年8月2日

出身地
千葉県茂原市

学歴
東京帝大法科大学独法科〔明治32年〕卒

学位
法学博士〔明治41年〕

経歴
明治32年弁護士を開業。38年の日比谷焼打ち事件、大逆事件、大阪松島遊廓事件、永田軍務局長を刺殺した相沢中佐事件、帝人事件など明治〜昭和の刑事大事件の弁護に当たり、戦後は極東国際軍事裁判(東京裁判)の日本側弁護団長として無罪論を展開した。一方明治41年以来、衆院議員当選5回、政友会で総務委員などを務め、昭和3年勅選貴族院議員。また明大教授を永く務め、9年以来明大総長を4度務めた。15年大東文化学院総長。主著に「政治哲学」「法律哲学」などがある。

没年月日
昭和30年10月21日

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改訂新版 世界大百科事典 「鵜沢総明」の意味・わかりやすい解説

鵜沢総明 (うざわふさあき)
生没年:1872-1955(明治5-昭和30)

弁護士。千葉県出身。東京帝国大学卒。日比谷焼打事件(1905)の弁護人となり注目を浴び,その後,日糖事件,大逆事件,シーメンス事件,森戸事件,浜口首相狙撃事件,血盟団事件,帝人事件をはじめ数多くの大事件の弁護人として活躍し,花井卓蔵と並び称される名声を博した。第2次大戦後も極東国際軍事裁判の弁護団長として東洋思想に立脚する最終弁論を行うなど活躍した。また,1908年から政友会系の衆議院議員,続いて貴族院議員として活動したが,相沢事件の弁護を担当したことから軍部の圧迫をうけ,36年貴族院議員を辞職した。漢籍素養が深くクリスチャンでもあり,西洋思想と東洋思想との融合を図る立場から法律哲学や政治思想を研究し,明治大学総長を務めるなど,学者としても功績を残した。
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百科事典マイペディア 「鵜沢総明」の意味・わかりやすい解説

鵜沢総明【うざわふさあき】

弁護士,政治家。千葉県出身。東京帝国大学卒。日比谷焼打事件の弁護人をはじめ,日糖事件,大逆事件シーメンス事件,浜口首相狙撃事件,血盟団事件などで活躍。1908年から政友会系の衆議院議員,ついで貴族院議員として活動したが,軍部の圧迫をうけて1936年に辞職。第2次大戦後,極東国際軍事裁判の弁護団長を務めた。法律哲学や政治思想の研究でも功績があり,また明治大学総長を務めた。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「鵜沢総明」の解説

鵜沢総明 うざわ-ふさあき

1872-1955 明治-昭和時代の弁護士,政治家。
明治5年8月2日生まれ。大逆事件,血盟団事件,五・一五事件など,おおくの大事件を担当。戦後東京裁判の日本側弁護団長をつとめる。明治41年衆議院議員(当選6回,政友会)。昭和3年貴族院議員。9年明大総長。昭和30年10月21日死去。83歳。千葉県出身。東京帝大卒。著作に「法律と道徳との関係」「法学通論」など。

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367日誕生日大事典 「鵜沢総明」の解説

鵜沢 総明 (うざわ ふさあき)

生年月日:1872年8月2日
明治時代-昭和時代の弁護士;政治家。明治大学総長;衆議院議員
1955年没

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