鶴見和子(読み)ツルミカズコ

デジタル大辞泉 「鶴見和子」の意味・読み・例文・類語

つるみ‐かずこ【鶴見和子】

[1918~2006]社会学者。東京の生まれ。昭和21年(1946)、弟の鶴見俊輔らと「思想科学」を創刊柳田国男南方熊楠折口信夫らの研究から、比較社会学理論を確立地域独自性に根ざした内発的発展論を唱えた。著作に「社会変動と個人」「南方熊楠―地球志向の比較学」など。

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百科事典マイペディア 「鶴見和子」の意味・わかりやすい解説

鶴見和子【つるみかずこ】

社会学者。東京都生れ。政治家の鶴見祐輔(ゆうすけ)の長女で,弟は評論家の鶴見俊輔母方祖父は政治家の後藤新平。1939年に津田英学塾(現,津田塾大学)を卒業したが,1966年にプリンストン大学で社会学博士号を取得している。1969年に上智大学教授となる。上智大学名誉教授。この間,1946年に鶴見俊輔らと思想の科学研究会を結成し,雑誌《思想の科学》創刊に参加した。南方熊楠(みなかたくまぐす)や柳田国男を研究し,民俗学の方法を取り入れた独自の比較社会学を確立し,女性の意識改革を模索するとともに,近代化の意味を問い直した。主著は《社会変動と個人》《好奇心と日本人》《漂泊定住と―柳田国男の社会変動論》《南方熊楠―地球志向の比較学》など。15歳から佐佐木信綱門下で学んだ短歌和歌)が,和子学問を牽引したと鶴見俊輔は語っている。→社会学

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「鶴見和子」の解説

鶴見和子 つるみ-かずこ

1918-2006 昭和後期-平成時代の社会学者。
大正7年6月10日生まれ。鶴見祐輔の長女。昭和21年丸山真男,弟の鶴見俊輔と「思想の科学」を創刊。44年上智大教授。比較常民学の研究をすすめ,柳田国男,南方熊楠(みなかた-くまぐす)らの民俗学を分析,継承。内発的発展論をとなえた。平成18年7月31日死去。88歳。東京出身。津田英学塾(現津田塾大)卒。著作に「社会変動と個人」「漂泊と定住と―柳田国男の社会変動論」「南方熊楠―地球志向の比較学」,歌集に「回生」。

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