麗らか(読み)ウララカ

デジタル大辞泉 「麗らか」の意味・読み・例文・類語

うら‐らか【麗らか】

[形動][文][ナリ]
空が晴れて、日が柔らかくのどかに照っているさま。「麗らか日和 春》「―や松を離るる鳶の笛/茅舎
声などが晴れ晴れとして楽しそうなさま。「麗らかひばりの声」
心にわだかまりがなく、おっとりしているさま。
「―に言ひ聞かせたらんはおとなしく聞こえなまし」〈徒然・二三四〉
[派生]うららかさ[名]
[類語]晴朗晴れやか晴れ晴れうらうらのどか好天晴天春風駘蕩しゅんぷうたいとう穏やか安らか安穏明るい

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「麗らか」の意味・読み・例文・類語

うらら‐か【麗か】

  1. 〘 形容動詞ナリ活用 〙 ( 「か」は接尾語 )
  2. 空が晴れて、太陽が明るくのどかに照っているようす。春の日をいう場合が多い。うらうら。うらら。《 季語・春 》
    1. [初出の実例]「いみじうたかくふる雪、たちまちにふりやみて、日いとうららかにてりて」(出典:宇津保物語(970‐999頃)俊蔭)
  3. 声が明るくほがらかなさま。
    1. [初出の実例]「うぐひすのうららかなる音(ね)に、鳥の楽はなやかにききわたされて」(出典源氏物語(1001‐14頃)胡蝶)
  4. ( 心中に隠すところがなく ) さっぱりとしたさま。のどやかにはればれしたさま。さわやか。
    1. [初出の実例]「隔てなう、うららかにうち解け給へれど」(出典:浜松中納言物語(11C中)四)

麗らかの派生語

うららか‐さ
  1. 〘 名詞 〙

麗らかの派生語

うららかげ‐さ
  1. 〘 名詞 〙

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