安穏(読み)アンノン

デジタル大辞泉 「安穏」の意味・読み・例文・類語

あん‐のん〔‐ヲン〕【安穏】

[名・形動]《「あんおん」の連声れんじょう》心静かに落ち着いていること。また、そのさま。平穏無事。「行路の安穏を祈る」「安穏な暮らし」
[類語]心静か物静かおとなしやか麗らかうらうら穏やかのどか安らか悠長悠然悠悠悠揚浩然どっしり気長伸び伸び伸びやかのんびり屈託無い自然体のんどり安全無事平和平穏静穏平安安泰安寧あんねい小康安心確実無難無害大丈夫平らか温和事無しセーフティー無毒内気弱気引っ込み思案気弱内弁慶陰弁慶臆病大人しいこわがり小心小胆怯懦きょうだ怯弱きょうじゃく意気地なし小心翼翼弱腰薄弱惰弱柔弱にゅうじゃく軟弱優柔不断やわやわ弱弱しい女女しい弱音を吐く・音を上げる悲鳴を上げる・気が弱い腰が弱い煮え切らない肝が小さい・肝っ玉が小さい・温順柔順従順温柔温良順良素直控えめ優しい内向的人見知りしんねりむっつりシャイしなやかしとやかなよやかなよなよしっとり物柔らか静静しずしずソフトおっとり婉然えんぜんしおらしい閑語たおやかナイーブ心優しい柔和温雅鷹揚おうよう静心しずこころ従容しょうよう悠悠閑閑おおどかつつましい奥ゆかしい泰然自若平静冷静しみじみしっぽりしんみり静まる温顔温容春風駘蕩たいとう穏便粛粛静謐せいひつ静粛

あん‐おん〔‐ヲン〕【安穏】

[名・形動]あんのん(安穏)

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精選版 日本国語大辞典 「安穏」の意味・読み・例文・類語

あん‐のん‥ヲン【安穏】

  1. 〘 形容動詞ナリ活用 〙 ( 「あんおん」の連声(れんじょう)表記は「あんおん」でも、「あんのん」と発音するのが普通 ) 変わりがなく、穏やかなさま。無事。平穏。安泰。→あんおん
    1. [初出の実例]「妙法蓮花はうたがひなき現世安隠後生善所の薬草にこそは候らめ」(出典:法華修法一百座聞書抄(1110)六月五日)

あん‐おん‥ヲン【安穏】

  1. 〘 形容動詞ナリ活用 〙 ( ふつう「あんのん」と発音する ) =あんのん(安穏)色葉字類抄(1177‐81)〕
    1. [初出の実例]「われその用途をとらむとおもはば、汝一人、あんおんにてあらせてんや」(出典:古今著聞集(1254)一二)
    2. [その他の文献]〔晉書‐顧愷之伝〕

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普及版 字通 「安穏」の読み・字形・画数・意味

【安穏】あんおん(をん)・あんのん

安泰。〔晋書文苑、顧之伝〕之、諧謔を好む。~破冢(はちょう)に至り、風にひて(布帆)大いに敗る。~(殷)仲堪に與ふる牋に曰く、地、破冢と名づく。眞に破冢して出づ。行人安穩にして、布恙(つつが)無しと。

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