安穏(読み)あんのん

精選版 日本国語大辞典 「安穏」の意味・読み・例文・類語

あん‐のん ‥ヲン【安穏】

〘形動〙 (「あんおん」の連声(れんじょう)表記は「あんおん」でも、「あんのん」と発音するのが普通) 変わりがなく、穏やかなさま。無事。平穏。安泰。→あんおん
※百座法談(1110)六月五日「妙法蓮花はうたがひなき現世安隠後生善所の薬草にこそは候らめ」

あん‐おん ‥ヲン【安穏】

〘形動〙 (ふつう「あんのん」と発音する) =あんのん(安穏)色葉字類抄(1177‐81)〕
古今著聞集(1254)一二「われその用途をとらむとおもはば、汝一人、あんおんにてあらせてんや」 〔晉書‐顧愷之伝〕

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デジタル大辞泉 「安穏」の意味・読み・例文・類語

あん‐のん〔‐ヲン〕【安穏】

[名・形動]《「あんおん」の連声れんじょう》心静かに落ち着いていること。また、そのさま。平穏無事。「行路安穏を祈る」「安穏な暮らし」
[類語]心静か物静かおとなしやか麗らかうらうら穏やかのどか安らか悠長悠然悠悠悠揚浩然どっしり気長伸び伸び伸びやかのんびり屈託無い自然体のどかのんどり安全無事平和平穏静穏平安安泰安寧あんねい小康安心確実無難無害大丈夫平らか温和事無しセーフティー無毒

あん‐おん〔‐ヲン〕【安穏】

[名・形動]あんのん(安穏)

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普及版 字通 「安穏」の読み・字形・画数・意味

【安穏】あんおん(をん)・あんのん

安泰。〔晋書文苑、顧之伝〕之、諧謔を好む。~破冢(はちょう)に至り、風にひて(布帆)大いに敗る。~(殷)仲堪に與ふる牋に曰く、地、破冢と名づく。眞に破冢して出づ。行人安穩にして、布恙(つつが)無しと。

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