俗称ものもらい。内麦粒腫と外麦粒腫に分けられる。内麦粒腫は瞼板腺(けんばんせん)(マイボーム腺)の急性化膿(かのう)性炎で、眼瞼(まぶた)が赤く腫(は)れてその裏面にまで及び、圧痛がある。普通、1週間くらいで自然に排膿して治癒する。外麦粒腫は睫毛(しょうもう)(まつげ)の毛嚢(もうのう)の脂腺(ツァイス腺)の急性化膿性炎で、眼瞼縁に近いところが赤く腫れて痛む。これも1週間ぐらいで自然排膿して治癒する。いずれも初期は切開せずに抗生物質の点眼または軟膏(なんこう)を塗布し、全身的にも内服あるいは注射する。原則として手術は行わないが、化膿が進行して膿点が明らかになれば、内麦粒腫では眼瞼の裏面から、外麦粒腫では皮膚から切開排膿させることもある。
原因は連鎖球菌やブドウ球菌によることが多く、多発する場合は糖尿病などの全身症状にも注意する必要がある。予防としては、清潔を保つことと、体のコンディションを整えておくことである。
[大島 崇]
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…おもに関東地方で使われる言葉で,地方により,メモライ,メコジキ,メボ,メバチコなど,さまざまに呼ばれる。狭義には,麦粒腫hordeolum,とくに外麦粒腫をさすと思われるが,広義には,内麦粒腫や霰粒腫(さんりゆうしゆ)も含まれる。外麦粒腫は瞼縁の皮脂腺あるいはまつ毛の毛囊部にできる化膿性の炎症であり,内麦粒腫は瞼板腺(マイボーム腺)に起こる化膿性の炎症で,いずれの麦粒腫も限局性の腫張と疼痛を伴う。…
※「麦粒腫」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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