黒部五郎岳(読み)くろべごろうだけ

  • くろべごろうだけ〔くろべゴラウ〕

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

中ノ俣岳,あるいは鍋岳ともいう。富山岐阜県境,飛騨山脈立山連峰南端にある標高 2840m。花崗閃緑岩から成る。山頂東側の標高 2700m付近にカール地形があり,尾根は比較的平坦。ハイマツコバイケイソウなどが多く,山頂からは北に薬師岳,立山,東に北アルプス裏銀座縦走路の鷲羽岳野口五郎岳槍ヶ岳などの眺望が得られる。

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デジタル大辞泉の解説

富山県富山市、岐阜県飛騨市・高山市とのにある山。標高2840メートル。薬師岳から三俣蓮華岳(標高2841メートル)への尾根上にある。東斜面にカール(圏谷)が見られる。高山植物雪渓が多い。中部山岳国立公園に属する。「五郎」は岩場を指す「ゴーロ」がなまったもの。中ノ俣(なかのまた)岳。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

富山・岐阜県境にそびえる山。五郎は岩場のゴーロの意。富山市と岐阜県飛騨市(ひだし)、高山市の境に位置する。北アルプス中央部の三俣蓮華(みつまたれんげ)岳(2841メートル)の西方にあり、孤立して高くそびえ標高2840メートル。この山は花崗閃緑(かこうせんりょく)岩で構成され、山頂部には中生代の手取(てどり)統の礫(れき)岩が分布する。江戸時代、黒部奥山廻(まわ)りの記録での越中(えっちゅう)名は鍋山(なべやま)。黒部五郎岳は信州側山名で、中ノ俣岳(なかのまただけ)は飛騨(ひだ)側山名である。この山の東側は、氷河時代の氷河にえぐられ、欠けた鍋をみるようになっており、カールの底に羊群岩(ようぐんがん)やモレーン(堆石(たいせき))がある。なお、カール底の小流に水生昆虫トワダカワゲラがいる。富山地方鉄道有峰口(ありみねぐち)駅から登山コースが開けている。[深井三郎]

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